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[このひと] "ネチズンに過度な責任‘インターネット公論場’揺さぶる"

登録:2010-07-15 14:39

原文入力:2010-07-14午後09:59:06(1485字)
ポータル掲示物‘意見と主張 開陳’保障
"法的根拠ではない‘審議規定’判断してはならない"

クォン・クィスン記者

←キム・チャンヒ政策委員長

放送通信審議委の‘天安艦 文’削除要求を拒否した KISOのキム・チャンヒ政策委員長

"政治的表現を含む掲示文に対し過度に利用者責任を強調することになれば、インターネット公論場が均衡を持つことはできない。放送通信審議委員会の公的規制と自律規制が調和を作り出さなければならない。"

インターネット自律政策機構(KISO)は放送通信審議委(審議委)の天安艦関連掲示文削除要求に対し、先月に続き今月も‘該当なし’決定を下した。ポータルらが共通した掲示物管理基準をたてるために作ったキー所の政策委員長キム・チャンヒ(写真)氏は14日 「法的根拠でない‘審議規定’だけでインターネット掲示文削除可否を判断してはならない」と話した。

審議委は‘米軍潜水艦との衝突説’と‘北韓魚雷1番文字 操作説’を書いた天安艦関連文に対し‘情報通信に関する審議規定’第8条を適用し 「社会的混乱を顕著に引き起こす恐れがある」として‘削除是正要求’を議決した。反面、ポータルらの再審要請を受けたKISOは「沈没原因に対する意見および主張を陳述したもの」と判断し、削除要求を拒否した。情報通信網法上、‘不法情報’を根拠とした削除要求でなければ強制履行命令を下すことはできない。したがってKISOが削除を拒否したこれらの文は今後もオンライン空間に留まることができるようになった。

キム委員長は審議委のインターネット掲示文有害性審議が、利用者の権利を過度に制限する恐れがあると指摘した。彼は「審議委の措置が‘行政措置’なのか‘勧告措置’なのか。法的地位が未だ確定しないために、ネチズンの訴訟の道も塞がれている」とした。このため審議委の削除要求が2008年100%、2009年99%履行されても、ネチズンは対応無策に陥らざるを得なかった。

6ヶのポータル社が参加した中で昨年3月にKISOがスタートした理由もここにある。2008年に政府批判文に対する‘企画審議’と政府機関嘆願にともなう‘オーダーメード型審議’が多かったことにともなう自己救済策だった。キム委員長は「各界11人で構成された政策委員団の全員一致決定はポータル各社の原則に優先して適用される」と明らかにした。

キム委員長はKISOが昨年、公人に対する掲示物を巡り重要な原則をたてたことも成果に挙げた。その結果 「国家機関や地方自治体が名誉毀損を理由に掲示物臨時措置要求を乱発することを防ぐことができた」と説明した。

「公人は基本権を保障しなければならない主体であり、基本権を主張する‘所持者’ではなく、き損される名誉がない。」こういう認識に基づき警察や政務職公務員など公人に対しては虚偽事実が明白に立証される時にのみ関連掲示物をおろすようにした。ユ・インチョン長官をパロディにした‘回避ヨナ’動画について‘削除に該当せず’決定を下したのもこれに基づいた。
キム委員長は<東亜日報>記者を経て、インターネット媒体<プレシアン>編集局長を務めた。

文 クォン・クィスン記者 gskwon@hani.co.kr,<ハンギョレ>資料写真

原文: https://www.hani.co.kr/arti/society/media/430353.html 訳J.S