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プーチン大統領「北朝鮮軍の派遣、金正恩委員長が提案」…朝ロ関係を「同盟」と規定

登録:2025-09-05 06:47 修正:2025-09-05 08:24
北朝鮮の金正恩国務委員長とロシアのウラジーミル・プーチン大統領は3日、北京の天安門広場の中国戦勝節(戦勝節)80周年の祝賀行事の終了後、2国間会談の場所である釣魚台に移動する際、プーチン大統領の専用車に一緒に乗るなど、特別な親密感を誇示した/朝鮮中央通信・聯合ニュース

 ロシアのウラジーミル・プーチン大統領は、北朝鮮軍がロシア・ウクライナ戦争に参戦したのは、北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン)国務委員長の「発起」(提案)によるものだとし、朝ロ関係を「同盟関係」と規定した。

 プーチン大統領は3日、中国・北京の釣魚台で金正恩委員長との会談中にメディアに公開された「冒頭発言」を通じて、注目すべき2つの新事実に言及した。プーチン大統領は「(金正恩)国務委員長同志の発起により朝鮮の兵士たちがクルスク州解放戦に参戦した」と述べた。北朝鮮軍の参戦は、ロシアが先に要請したものではないという意味だ。朝ロは4月に派兵の事実を初めて公開で認めたが、どちらが派兵を先に提案したのか、今まで明らかにしていなかった。

 プーチン大統領はなぜあえて言わなくてもいい話を、しかも記者の前でしたのだろうか。これはプーチン大統領が会談で朝ロ関係を「特殊な信頼関係、友好関係、同盟関係」と規定したという北朝鮮の「労働新聞」の4日付報道と結び付けて解釈する必要がある。プーチン大統領は昨年6月19日、金委員長と平壌(ピョンヤン)での首脳会談の際、朝ロ「包括的戦略パートナーシップ」条約署名後の記者会見で、「同盟」という表現を極力避けた。当時、金委員長は両国関係が「不敗の同盟関係」に昇格したとし、「同盟」を3度も強調したが、プーチン大統領は新条約が両国関係の「突破口的文書」だと述べるにとどまった。意味深長な違いだ。

 プーチン大統領の朝ロ関係の認識における変化は、金委員長の「派兵求愛外交」と尹錫悦(ユン・ソクヨル)前大統領の露骨な「反ロ外交」の、意図しない副産物とみられる。プーチン大統領は、金委員長と2時間30分間にわたる会談(拡大1時間30分、単独1時間)を行ったが、これは多国間外交を機に行われた2国間会談としては異例の長い時間だ。プーチン大統領はメディアを前にして「ロシアは決して北朝鮮の軍人と家族の犠牲を忘れない」と述べるなど、金委員長を特別に礼遇した。これに先立ち、韓国国家情報院は2日、派遣された北朝鮮兵の戦死者は2千人余りと推定されるという内容を国会情報委員会に報告した。

 政府関係者は「プーチン大統領の今回の発言は、朝ロ同盟の復元をロシアが主導したわけではないという意味であり、尹錫悦大統領の突然のウクライナ訪問と『生即死、死即生』(生きようとすれば死ぬだろうし、死のうとすれば生きるだろう)発言など、極端な反ロ外交が朝ロ密着を招いたという話に聞こえる」と述べた。李在明(イ・ジェミョン)政権の対ロ外交基調によっては、韓ロおよび朝ロ関係が今と変わる可能性があるという「プーチン流の外交シグナル」だと解釈できるという意味だ。

イ・ジェフン記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )
https://www.hani.co.kr/arti/politics/defense/1217021.html韓国語原文入力:2025-09-04 20:49
訳H.J

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