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尹前大統領の妻が「被疑者」として初出頭…特検、直ちに拘束令状請求か

登録:2025-08-07 06:50 修正:2025-08-07 08:25
尹錫悦前大統領夫人のキム・ゴンヒ女史が6日、ソウル鍾路区にあるミン・ジュンギ特別検察官チームの事務室に被疑者として出頭している=写真共同取材団//ハンギョレ新聞社

 尹錫悦(ユン・ソクヨル)前大統領夫人のキム・ゴンヒ女史は6日、被疑者として特別検察官(特検)チームの事務室に出頭し、取り調べを受けた。ミン・ジュンギ特検チーム発足から35日目にして行われた取り調べで、歴代の大統領夫人が捜査機関に公開で出頭したのは今回が初めて。キム女史は同日午後5時46分頃、取り調べを終えて調書を閲覧した後、午後8時55分頃に自宅に向かった。特検チームは、キム女史に対する取り調べ終了後、拘束令状を請求するかどうかを検討する計画だ。

 キム女史は同日午前10時11分ごろ、特検チームの事務室があるソウル鍾路区(チョンノグ)のKT光化門(クァンファムン)ビル・ウェスト(West)前に姿を現した。黒いスーツ姿のキム女史は布かばんを持って車から降り、建物の2階に設けられたフォトライン(記者が取材対象者から一定の距離を置いて取材するよう設定した境界線)に立って、「国民の皆様に、私のように何でもない人間が心配をおかけして心からお詫び申し上げる。しっかり取り調べを受けてくる」と述べた後、特検の事務室に向かった。

 特検チームは同日、ドイツモーターズの株価操作(資本市場法違反)▽公認への介入(賄賂授受、政治資金法・選挙法違反)▽コンジン法師を通じた請託疑惑(斡旋収賄)などを中心にキム女史を取り調べた。ムン・ホンジュ特検補はこの日のブリーフィングで、「出頭要求書に書かれた被疑事実を中心に取り調べを進めた」とし、「キム女史に対する呼称は『被疑者』であり、取り調べの過程でキム女史は陳述拒否権を行使していない」と伝えた。

 特検チームがこの日キム女史についてまず取り調べた容疑のほかにも、楊平(ヤンピョン)高速道路の終点変更▽公興(コンフン)地区の開発における特恵▽大統領室と官邸移転への不当な介入▽捜査妨害・もみ消しなど、本格的な捜査が必要な疑惑が多数ある。取り調べが必要な内容が膨大であるため、キム女史をまた出頭させるだろうという見通しも示されたが、特検チーム内部では1次聴取を終えた後、拘束令状を請求して強制捜査に切り替える案も検討しているという。

 これに先立ち、検察は昨年7月20日、大統領警護処付属施設でキム女史に対する出張取り調べを行ったが、それから3カ月後の同年10月、キム女史のブランドバッグ受け取りと株価操作疑惑事件をすべて嫌疑なしとした。キム女史に関連する疑惑は独立した捜査機関が公正に捜査すべきだとして、国会は3回(2023年12月、2024年6月と11月)にわたり特検法を可決したが、尹前大統領はいずれも拒否権を行使した。その間にキム女史を巡る疑惑は雪だるま式に膨らみ、尹前大統領が罷免された後にキム女史関連の16件の疑惑を捜査対象とする「キム・ゴンヒ特検法」が成立し、7月2日から捜査が始まった。

パク・チヨン、クァク・チンサン、ペ・ジヒョン、キム・ジウン記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )
https://www.hani.co.kr/arti/society/society_general/1211982.html韓国語原文入力:2025-08-06 22:11
訳H.J

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