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‘民間人査察’尻尾だけ切り、胴の疑惑は検察に

登録:2010-07-06 10:41

原文入力:2010-07-05午後11:19:46(1964字)
総理室、イ・インギュなど4人 服務規定違反だけ確認
ヨンポ会など‘背後 秘線 報告ライン’捜査不可避

ソン・ウォンジェ記者、キム・ナムイル記者

←民間人を不法査察した国務総理室公職倫理支援官室の黒幕として野党が指定したパク・ヨンジュン総理室国務次長(左)が5日、昼食のためにチョン・ウンチャン総理とともにソウル、世宗路、政府中央庁舎国務委員食堂に入っている。 キム・テヒョン記者 xogud555@hani.co.kr

国務総理室が5日、総理室公職倫理支援官室の民間人不法査察疑惑と関連して、イ・インギュ公職倫理支援官など関連職員4人に対し国家公務員法上の服務規定違反を確認し、検察に捜査を依頼した。これに伴い、これらの刑法上職権乱用と強要、業務妨害など核心的不法行為の真相と背後糾明は以後 検察の手に渡ることになった。しかし事件の実体に接近するほど疑惑が権力核心側に集まることになる権力型不正事件の特性上、以後 検察が断固たる捜査意志を見せないならば、権力型不正に免罪符をあたえるだけになりうるという指摘が出ている。

チョ・ウォンドン総理室事務次長はこの日ブリーフィングを通じて「総務秘書官など5人の調査チームが去る2~4日、イ支援官と点検1チーム長、調査官2人などに対する調査を行った結果、国家公務員法上の誠実義務および品位維持義務違反の余地があり、刑法上職権乱用、強要、業務妨害など不法行為疑惑が提起されている」と話した。総理室はこれらの内、民間人調査過程に参加しなかった警察出身調査官1人を除く3人は懲戒委員会に回付することにし、ひとまずこの日 職位解除した。

総理室は「調査の結果、支援官室は2008年9月10日(‘民間人査察被害者’であるキム・ジョンイク氏に対し) ‘公共機関従事者が大統領を誹謗している’という匿名の情報提供を受け調査に着手したことが把握された」と明らかにした。また「情報受理後、直ちにキム氏の調査対象適格可否に対する確認がきちんとなされず、その結果 民間人相手の調査が成された点は明らかな服務規定違反」と結論を下した。

しかし総理室は「支援官室が民間人であることを確認した後、捜査当局(銅雀警察署)に捜査依頼をしたことは服務規定違反に当たるかは異見がありえる」と明らかにした。また‘公共機関従事者’という情報提供をどこでどのように受けたのかに対する調査や迎日・浦項公職者の集いである‘ヨンポ牧友会’との関連性、指揮界線上にいるわけでないイ・ヨンホ大統領府雇用労使秘書官に報告したという疑惑などに対する調査はきちんとなされなかった。事件の性格と背後の糾明に核心的な部分は把握しようとする試みすらしなかったということであり、権力型不正疑惑に対する国民的疑惑を解消するには非常に不足しているという批判に直面している。

総理室は「外部人物を調査する権限がなく、支援官室関係者だけの陳述を土台に進行するほかはない明らかな限界があった」と弁明したが、総理室が先月22日に国会で関連疑惑が提起された後、11日ぶりに自主調査に着手した点などに照らし、初めから積極的な調査意志があったのか疑問という見方が多い。かえって時間だけ引っ張り関連者らの間で口裏を合わせ事件背後との関連性を消すために時間をかけたのではないかということだ。

今やボールは検察に渡った。ソウル中央地検はこの日この事件を受け持つ特別捜査チーム(チーム長 オ・ジョンドン刑事1部長)を別に設け捜査に着手する一方、イ支援官など4人を出国禁止措置した。検察関係者は「(出国禁止を含め)捜査に必要な事前措置を全て取った」と明らかにした。

検察捜査の核心はイ支援官らの職権乱用などの疑惑とともに、公務員監察業務を受け持っている公職倫理支援官室がなぜ民間人不法査察に出ることになったのかを明らかにするところにある。検察捜査が進行されれば今回の事件の背後として議論されている‘ヨンポ会’や‘秘線報告ライン’関連人物に対する捜査が避けられない展望だが、検察は捜査拡大可否に慎重な態度を表わした。

今回の捜査を指揮するシン・ギョンシク ソウル中央地検1次長検事は「まだ(捜査が)進んでいないのに、拡大可否をいうことは不適切だ」とし「(国務総理室から)捜査依頼を受けた内容を綿密に調べ、必要な範囲の捜査をするだろう」と話した。

ソン・ウォンジェ、キム・ナムイル記者 wonje@hani.co.kr

原文: https://www.hani.co.kr/arti/politics/administration/428933.html 訳J.S