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尹大統領が掲げた東海の石油・ガス田ボーリング調査、8カ月で失敗に

登録:2025-02-07 06:35 修正:2025-02-07 07:24
尹錫悦大統領が昨年6月3日午前、ソウル龍山の大統領室庁舎ブリーフィング室で開かれた国政ブリーフィングに出席し、東海における石油・ガス田について説明している/聯合ニュース

 尹錫悦(ユン・ソクヨル)政権が大々的に掲げた「迎日(ヨンイル)湾石油・ガス田」(「シロナガクジラ」プロジェクト)が1次ボーリング探査の結果、「経済性の確保が難しい」という結論を受け、事実上失敗に終わった。韓国政府は残りの有望性の高いプロスペクトについては追加ボーリング探査を進めると発表したが、事業全体が大きく動力を失うものとみられる。

 産業通商資源部の高官は6日、政府世宗庁舎で記者団に「4日に終わった『シロナガクジラ』のプロスペクトに対するボーリング探査の結果、一部ガスの兆候があることを確認したが、その規模は経済性を確保できる水準ではないとみられる」と述べた。韓国石油公社が送ったボーリング船「ウェストカペラ号」が昨年12月20日から47日間、東海の迎日湾付近のプロスペクトで海中1761メートルなど全体3021メートルの深さで探査した結果、炭化水素(ガス)の兆候は一部あったものの有意味な規模ではなく、「経済性を確保できる水準ではなかった」ということだ。

昨年12月30日、慶尚北道浦項市の沖合にあるシロナガクジラのプロスペクトで、ウェストカペラ号が探査ボーリング作業をしている/聯合ニュース

 同高官はさらに、「シロナガスクジラのプロスペクトでさらに探査を進める必要性は低いと判断した」と述べた。これで昨年6月に尹錫悦大統領が異例の国民向けブリーフィングで発表し、「政権広報用」という批判を受けたり、気候・環境団体などから「時代錯誤的な化石燃料開発」という批判を受けたシロナガクジラ・プロジェクト自体は事実上失敗に終わった。当初、政府は5~6月に中間結果を、8月に最終結果を発表する計画だったが、「国民の関心と株式市場の影響」を考慮したとし、この日このように「暫定」の結論を発表した。アン・ドックン産業通商資源部長官は昨年6月、尹大統領が初めて東海の石油・ガス開発計画を発表した当時、「埋蔵価値はサムスン電子の時価総額の5倍」だと述べた。これについて同高官は、1次発表の際に「思いもよらなかった政務的な介入」があったとし、当時の長官の発言について「意図しなかったが、申し訳ない」と謝罪した。

 ただし、政府は今回「シロナガクジラはボーリング計画を立てた7つのプロスペクトのうちの一つ」だとし、今回で得たデータをもとに、残りの6つのプロスペクトに対してはさらにボーリング探査を進める方針を発表した。シロナガスクジラはではなかったが、「石油とガスの賦存そのもの、全般的な石油システム構造は良好であることを確認」したためだという。しかし、国会で昨年末、石油・ガス田開発関連の政府予算が全額削減されており、後続事業に動力が確保できるかどうかは不透明だ。政府関係者はこれについて「第2次ボーリングのために3月から海外投資を誘致し、これを通じて国会で政府予算の検証を受ける」と述べた。

オク・キウォン記者(お問い合わせ japan@hani.co.kr )
https://www.hani.co.kr/arti/society/environment/1181124.html韓国語原文入力:2025-02-06 21:54
訳H.J

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