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‘道を歩いているだけで身元照会’ソウル 昨年だけで 644万件

登録:2010-06-15 10:15

原文入力:2010-06-15午前08:24:31(1448字)
警察 車両照会まで含めれば5485万件…不審検問も急増
職務法 改定案 処理控え人権団体 反発拡散

チョン・ジンシク記者

←警察の携帯用身元照会機使用件数

警察の‘むちゃくちゃな’不審検問および身元照会が深刻な水準であることが明らかになった。
‘透明社会のための情報公開センター’(情報公開センター)が最近、ソウル地方警察庁に情報公開を請求し14日に受け取った資料によれば、去る2008年と2009年にソウル地域警察が‘携帯用身元照会機’を利用し身元照会と車両照会を行った件数が各々6014万余件と5485万余件に達したことが明らかになった。

照会件数の内、直接市民の身元を問い合わせたケースは2008年に710万件余り、2009年は644万件余りであり、車両(二輪車含む)照会件数は各々5300万件余り、4800万件余りと集計された。昨年末基準でソウル市の人口が1046万人であることと単純比較すれば、ソウル市民10人の内、6,7人が毎年路上で身元照会にあっているわけだ。

携帯用身元照会機は2000年を前後して現場で手配犯人・手配車両を簡単に選び出そうとする目的で導入された。チョン・ジンハン情報公開センター事務局長は「最近になり1ヶ月に5回程度も不審検問にあった」として「警察が実績を高めるために犯罪疑惑のない市民も片っ端から行っている」と批判した。照会機の使用資格がない戦闘・機動警察らが警察官の代わりに携帯用身元照会機を使う場面も頻繁に目撃されている。

←14日午前、ソウル、汝矣島のハンナラ党本部事務所前で人権団体連席会議と韓国進歩連帯など市民団体会員たちが去る4月に国会行政安全委員会を通過した警察官職務執行法改定案の撤回を促す間、その前を巡回査察中の警察官らが歩いている。 キム・テヒョン記者 xogud555@hani.co.kr

事情がこのとおりだが、ハンナラ党は不審検問要件を緩和する内容の警察官職務執行法改定案(チョ・ジンヒョン ハンナラ党議員代表発議)を今月開かれる国会本会議で押し通す態勢だ。人権団体連席会議は14日、ソウル、汝矣島のハンナラ党本部事務所前で記者会見を行い「改定案がそのまま国会を通過するなら、警察官の職権乱用で市民の人権がより一層萎縮する」として「ハンナラ党は該当法案を直ちに廃棄し原点から再検討せよ」と促した。

先立ってこれら人権団体は去る4月に国会行政安全委員会を通過した警察官職務執行法改定案に対し強い憂慮を現わしたことがある。これらは△身分証提示や陳述を拒否する権利が消え、持ち物検査範囲が拡大し、憲法的権利が侵害されるという点△警察署留置人を相手に身体検査や捕縄・手錠の使用を恣意的にする憂慮がより大きくなったという点△警察官の職権乱用罪に対し罰金刑を新設し処罰意志が弱まったという点を特に問題点に挙げている。

国家人権委員会も先月該当法律案に対し‘身体の自由と陳述拒否権などを侵害する素地が大きいため、強制手続きではなく任意手続きであることを明確にする補完が必要だ’という意見を国会に伝達した。

チョン・ジンシク記者 seek16@hani.co.kr

原文: https://www.hani.co.kr/arti/society/society_general/425678.html 訳J.S