原文入力:2010-06-03午前08:45:50(2383字)
予想覆し民主ハン・ミョンスク候補と‘超薄氷’勝負
‘ソウル市長でなく江南区庁長に当選した’批判も
←オ・セフン ソウル市長候補が3日明け方、ソウル、韓国プレスセンター内選挙キャンプで開票結果を見守った支持者らと挨拶を交わし入場している。【ソウル=ニューシス】
オ・セフン ハンナラ党候補がソウル市長選挙でハン・ミョンスク民主党候補と超接戦を行ったあげく勝利した。今回の選挙ドラマの頂点を飾るはずだったソウル市長選挙はこれで‘オ・セフン市長’の再選で幕を下ろした。
オ候補はハン候補と逆転に逆転を重ねて終盤にあふれた江南・瑞草・松坡区の票の集中で起死回生した。ハンナラ党の伝統的菜園であるこれら‘江南3区’の底力がなかったとすれば、ハン候補にややもするとソウル市長の席を譲り渡すこともありえた。ノ・フェチャン進歩新党候補が得た13万票を勘案すれば勝利を祝うには恥ずかしい結果という指摘もある。一部ではオ候補が‘ソウル市長’ではなく‘江南区庁長’に当選したのだと批判したりもしている。
ソウルの本当の民心は25ヶ所の地方自治体長選挙を通じても確認される。クォン・ヨンセ ハンナラ党議員は選挙前までソウルで15ヶ所の勝利を占った。一部ハンナラ党関係者たちは20ヶ所を見込みさえした。しかし結果は‘江南3区’と中浪区を除く21ヶ所で民主党候補が羽振りをきかせた。4年前に25対0の全敗をヨルリンウリ党に抱かせたことに照らしてみれば驚くべき反転だ。ソウルのこういう民心は李明博政府とハンナラ党に深刻な内傷を負わせると分析される。
オ候補とハン候補の対決は紙一重の超薄氷だった。3日深夜12時を軽く過ぎた時刻でも1%にもならない格差がたやすくは減らなかった。開票序盤にはオ候補がハン候補に先んじたが2日夜9時を超すとハン候補に先頭を譲った。オ候補は3日明け方3時以後にハン候補を僅かな差で抜くことができた。この頃に本格的に開かれ始めた江南地域の票が彼の追い越しを助けた。
2人が二転三転する間、各キャンプは天国と地獄を行き来した。ハンナラ党一部議員らはオ候補が劣勢を見せるや開票放送途中に席をはずすこともした。市内某所に留まり開票状況を見守ったオ候補はこの日夜遅くキャンプを訪ね「ソウル市長はもう少し見守らなければならないが地方自治体長の状況を見ればハンナラ党の敗色が濃厚なことを事実上認めざるをえない」と話した。反面、ハン候補側ではハン候補がオ候補に先んじる度に歓呼が溢れでた。ハン候補はこの日夜11時頃、汝矣島の民主党本部事務所に組まれたキャンプ事務室を訪ね「まだ確定したわけではないが、こういう傾向ならば当選も希望的」と話した。しかしこういう期待は江南地域でオ候補に票の集中があふれるなかで落胆に変わった。
ソウルの接戦は今回の地方選挙の‘最大異変’に挙げられる。ハン候補は去る4月9日の無罪判決直後、オ候補をぴたりと追いつめたが、天安艦沈没事故が起こるや支持率が徐々に落ち始めた。当時、民主党内でソウル市長候補に出たイ・ケアン候補とテレビ討論のような公開的な競争を回避したこともケチを付けられた。オ候補とのテレビ討論も面白くなかった。民主党内でも 「首都圏中、ソウルが最も見込みがない」という話が流れ出た。
しかし実際に投票箱が開かれるや大接戦が繰り広げられ始めた。世論調査ではとうてい捕えられなかった審判論民心がハン候補に集まった。出口調査の結果、ハン候補がオ候補に0.2%差で勝つという知らせが伝えられ勝利に対する期待を膨らませた。こういう思いがけない民心に対しキム・ミンジョン慶煕大教授は「有権者たちは普通広域団体長が先導し地方自治体長が後についていく形の投票を多くしたが、今度は逆に区庁長の選択がソウル市長投票に影響を及ぼしたようだ」という分析を出した。
←ハン・ミョンスク民主党ソウル市長候補がハンナラ党オ・セフン候補と市長当選の激しい接戦を行っているなかで、3日明け方 ソウル市庁前広場を訪ね支持者らと出会いを持った後、席を離れている。【ソウル=ニューシス】オ候補は再選に成功することにより‘歴代最年少再任ソウル市長’という記録を新しく刻んだ。4年前にソウル市長選挙に出馬し17日後に当選した‘シンデレラ市長’というイメージを確実に脱ぎすて次期ハンナラ党の大統領選挙走者として進む道を整えたという評価も受けることになった。彼は当時240万票(61.05%)で最多得票を記録した経緯がある。
彼に再選の機会をつかませたのは、3月末にまき起こった‘北風’だった。首都圏の他の候補とは違い「天安艦事態を選挙に利用しない」と線を引いたが、‘安保危機論’は伝統的ハンナラ党支持層の50~60代をその前に結集させた。天安艦‘ブラックホール’は5月の‘盧風’は勿論だが、デザイン ソウルと光化門広場問題など、彼の在任時期になされたソウル市の展示行政論難までも飲み込んでしまった。
党内選挙戦という徹底した‘予備戦’を行い防御力を育てたことも彼の本戦挑戦に力を加えた。党内選挙戦に出たナ・ギョンウォン、ウォン・ヒリョン議員の候補単一化などは選挙戦‘興行’にして再選挑戦に翼をつけてくれた。オ候補は本戦討論会でも切れ味の鋭い質問ときちんとした返答でハン候補をおどおどさせ、有権者らに‘準備された候補’のイメージを植え付けることに成功した。
eニュースチーム
原文: https://www.hani.co.kr/arti/politics/politics_general/423870.html 訳J.S