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医大生、集団留年か…大学、5月まで休暇延長「苦肉の策」=韓国

登録:2024-04-02 07:38 修正:2024-04-02 09:04
2月19日、光州東区にある全南大学病院で医療スタッフがロビーを歩いている/聯合ニュース

 尹錫悦(ユン・ソクヨル)大統領は1日、国民向け談話で、医学部定員2千人増員の意向を改めて表明し、医学教育界が増員前に教育の質を担保する案を出すよう求めた。医学部がある大学では、医大生の集団行動が1カ月以上長期化し、頭を悩ませている。

 韓国医学教育学会は、1日に出した声明で「教育の質の低下は患者の安全を脅かしかねず、医学部の定員を増員する場合は、医学教育の質を維持することが前提にならなければならない」と表明した。増員にともなう具体的な教育戦略の確立が必須だとも指摘した。学会は「基礎医学と臨床実習の教育の方法と戦略が増員規模に合うよう、具体的に確立されなければならない」として、「地域・必須医療に従事する人員を増やすためには、医学生の選抜と進路教育も重く考慮しなければならない」と強調した。

 医学部がある大学は、医大生の授業拒否と同盟休学などが2月19日から1カ月以上続いているため、困惑の表情を隠せずにいる。休学届の提出は着実に増えており、先月31日時点で累積で1万242人を記録した。全医大生の54.5%だ。

 大学は、同盟休学は休学の「正当な事由」ではないという教育部の方針に従い、休学を承認せずにいる。代わりに、授業日数の不足で集団留年の事態が起きないよう、開講を繰り返し延期してきた。中央大学医学部は、3月8日と4月1日の2回にわたり開講を先送りしたが、再度5月1日に延期した。成均館大学医学部も本科の始業日は2月だったが、休暇を延長し、今月15日まで開講を遅らせることにした。

 一部の医学部からは休学を承認すべきという声が出ている。学生が留年した場合、授業料が返金されないだけでなく、記録に残り、今後不利益を被りうる点を心配しているためだ。慶尚国立大学医学部のカン・ユンシク学部長はハンギョレに「授業を再開すれば、1~2週間以内に学生たちは留年の危機に直面することになるため、いっそのこと休学を承認したほうがいい」と述べた。朝鮮大学の関係者も「限界点に達すれば、その方法(休学承認)を検討せざるをえない」と明らかにした。

 教育部は休学承認は不可とする立場だ。教育部のク・ヨンヒ報道官は「学業と並行することが難しいという理由ではなく、同盟休学の一環としてなされることは承認理由になりえないというのが政府の立場」だと明らかにした。

キム・ミンジェ記者、パク・コウン記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )
https://www.hani.co.kr/arti/society/schooling/1134787.html韓国語原文入力:2024-04-01 22:10
訳M.S

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