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経済碩学 3人、主流学者理論に‘唾’を飛ばす

登録:2010-05-03 15:02

原文入力:2010-05-03午前11:40:38(1774字)

キム・フェスン記者

←左からジョセフ・スティグリッツ ノーベル経済学賞受賞者、ジャック・サピール フランス左派経済学者、シン・ヒョンソン大統領府国際経済補佐官. イラストレーター キム・チュンファ

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新しい経済月刊誌<エコノミー インサイト>創刊号が3日に発刊された。"ウォールストリート中心から抜け出した新しい視角で世界経済と韓国経済を診断して見せる" という予告どおり<エコノミー インサイト>は‘金融危機を招いた主流経済学の誤り’を指摘した碩学3人のインタビューで最初のカバーストーリーを飾った。

国際金融危機はひどい市場盲信のせい

まず<エコノミー インサイト>創刊号に登場したこれら経済碩学の面々が目を惹きつける。2001年ノーベル経済学賞受賞者のジョセフ・スティグリッツ米国コロンビア大教授、フランス左派経済学の代表的人物 ジャック・サピール パリ高等社会科学院教授、そして現在の大統領府国際経済補佐官であるシン・ヒョンソン米国プリンストン大教授だ。連鎖インタビューだが、あたかも一ヶ所に集まったような感じがするほど現実金融・財政危機を診断する碩学3人の卓見と洞察力が調和するようにあらわれている。

スティグリッツ教授は主流経済学をためらいなく叱責する。彼は 「金融監督機構が何の行動も取らないことを正当化し、中央銀行が‘バブルはありえない’と確信するのに使った知的枠組みを提供したのは他でもない経済学者」と主張する。続けて「去る25年間、経済学者らは金融規制は必要ないと確言してきたが、これらすべてのものがグローバル金融危機発生の一助となった」とし「彼らは自分たちどうしで話し、これに合わない部分があれば分析対象から除外してしまう」と批判した。彼は「今回の経済危機を通じて経済学の流れは主流理論批判者の主張へ向かうことになるだろう」と見通す。

国家債務危機の終着点は結局、米国になる

ジャック・サピール フランス,パリ高等社会科学院教授は「(国家負債危機を体験している)ギリシャの背後にはイタリア、スペインそしてポルトガルが浮び上がっており、その向こう側には負債が最も多い国である米国がみすぼらしい姿を表わすだろう」と警告した。彼は2008年以後、現在までの経済状況を‘変種ウイルス’移動過程に例え遠回しに説明した。彼は「モーゲージ信用貸出から始まった危機が銀行危機、全般的な流動性危機に変貌したことに続き、今は色々な国の国家負債危機に変わっていきつつある」と話す。

彼は「新たな局面がくる前に危機からの脱出に成功する可能性は、残念なことに殆どない」として「国家債務危機が‘ドル’に及ぶときは、私たちは本当に気が狂うほど深いどん底に陥るだろう」と付け加える。

外貨負債制御ために銀行税を導入すべき

金融危機理論分野の国際的権威者であるシン・ヒョンソン教授は米国発金融危機の原因として‘市場中心金融機関’(伝統的な商業銀行を除く証券会社・投資銀行など)を挙げた。シン教授は「ウォールストリート中心の市場基盤金融機関が巨大な資産証券化の流れを起こしながら金融市場を主導し、ここで危機が生じた」としながら「特に今回の危機は経済的衝撃だけでなく、経済的思考の側面での衝撃がより大きかった」と診断した。彼は金融規制方案と関連して「韓国金融市場では主に外貨負債がアキレス腱だが、銀行税は国内金融市場に限りドル金利とドル負債規模を制御できる良い手段として作用することになる」とし、韓国など新興国らが銀行税の導入議論を主導する必要があると話した。また「市場不完全を制御するために、もう一つの不完全な要素(規制・監督)が市場に必要だ」と付け加えた。

創刊号特別インタビューで経済碩学らは地球村経済混沌の種は「全てのものは市場内にある」というひどい信頼からもたらされたと異口同音に診断した。

キム・フェスン記者 honesty@hani.co.kr

原文: https://www.hani.co.kr/arti/economy/economy_general/418819.html 訳J.S