大学での講義中に「慰安婦は売春婦」だとの趣旨の発言をおこなった慶煕大学の教授が書類送検された。
ソウルの東大門(トンデムン)警察署は6日、慶熙大学哲学科のチェ・ジョンシク教授を名誉毀損の疑いでソウル北部地検に書類送検したと発表した。チェ教授は昨年、自身の担当する専攻の講義で「日本軍慰安婦は自発的に行った人が多く、性売買女性を助ける必要はない」などの、慰安婦の強制動員を否定する趣旨の発言をおこなった疑いが持たれている。昨年11月、日本軍慰安婦被害者イ・ヨンスさん(95)は「日本軍慰安婦被害者を侮辱した名誉毀損」に当たるとして、チェ教授の処罰を求める自筆の陳述書を警察に提出している。
警察による捜査とは別に、大学によるチェ教授に対する懲戒手続きも進められている。慶煕大学教員人事委員会は昨年11月、学校法人に対し、チェ教授に対して譴責(けんせき)水準の軽懲戒を求めており、最近行われた理事会で懲戒が議決されたという。ただし、まだ大学側に懲戒議決書が届いていないため、懲戒処分は下されていない。最終的にどのような懲戒が下されたのかも分かっていない。慶熙大学の関係者は「通常、請求された水準で懲戒水準が決定される」と語った。
譴責処分は最も低い懲戒だが、チェ教授は懲戒の程度とは関係なしに名誉教授にはなれなくなる。教授在職期間中に懲戒を受ければ「名誉教授の選考から除外する」との規定があるからだ。チェ教授は今月末に定年退職する。