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「最大野党のイ・ジェミョン代表、内頸静脈60%が損傷」ソウル大病院の担当医が会見

登録:2024-01-05 10:25 修正:2024-01-05 10:54
釜山を訪問中に首の部位を刺された野党「共に民主党」のイ・ジェミョン代表の手術を執刀した移植血管外科のミン・スンギ教授が4日午前、ソウル鍾路区のソウル大学病院医学研究革新センターで手術経過と回復過程を説明している=ペク・ソア記者//ハンギョレ新聞社

 韓国最大野党「共に民主党」のイ・ジェミョン代表の手術を担当したソウル大学病院の医師は4日、イ代表の状況について、手術後順調に回復しているが感染などの懸念から経過を見守らなければならない状態だと、記者ブリーフィングを通じて明らかにした。イ代表の担当医が自らブリーフィングを行なったのは手術後初めて。

 イ代表の手術を執刀したソウル大学病院移植血管外科のミン・スンギ教授は、同日午前にソウル鍾路区のソウル大学病院医学研究革新センターで開かれたブリーフィングで、「(イ代表は手術後)幸い回復しており、手術翌日に(一般)病室に移送され、現在順調に回復している」としつつも、「刃物による外傷の特性上、さらなる損傷や感染、血管の合併症などが発生する恐れがあり、経過はもう少し見守らなければならない」と説明した。

 ミン教授によると、イ代表は左首に1.4センチの刺傷を負い、内頸静脈が切れており、縫合手術を行った。ミン教授は「(手術当時)左側の首の胸鎖乳突筋あたりに1.4センチのナイフで切られた刺傷があった。筋肉が断たれ、その下にある内頸静脈の60%が鋭く切れており、血栓が溜まっていた」と説明した。ただし、内頸動脈の損傷や脳神経、食道および気道の損傷は観察されなかったという。

 また、「切れた内頸静脈を1次縫合して血管の再建手術を行なった。縫合した長さは9ミリ。切られた血管をクリップで止め結紮(けっさつ)して洗浄した」と明らかにした。イ代表の手術は2日午後4時20分頃から1時間40分にわたって行われたという。

 襲撃当時、手術が成功するかどうかは断言できない状態で、釜山大学病院から転院の要請があったという。ミン教授は「(イ代表は襲撃)当時、首の部位にナイフによる刺傷、内頸静脈損傷が疑われ、気道損傷と内頸動脈損傷の可能性も排除できない状況だった。首の静脈や動脈などの血管の再建手術は難易度の高い手術なので、成功を断言できない状態だった。経験豊富な血管外科医の手術が必ず必要な状況だったので、釜山大学病院からの転院の要請を受け入れた」と、当時の状況を説明した。

 また、「ソウル大学病院は2021年からソウル市重症外傷治療センターを運営している。そのため、ソウル大学病院には外傷センターがないという話は事実ではない」とも述べた。オンライン上では「外傷センターのないソウル大学病院に移送したのは不適切だ」という主張などもあったため、これに反論したものとみられる。イ代表の傷の大きさについては「首には血管、神経、気道、食道などの重要な器官が集中しているため、傷の大きさよりもどれだけ深く刺されたのか、どの部位が刺されたのかが重要だ」と説明した。

 ソウル大学病院のこの日のブリーフィングは、2日のイ代表の手術後初めて行なわれた。同病院のパク・ドジュン対外協力室長は、「(イ代表の状態は)全国民にとって関心の高い事案なので、手術後に記者ブリーフィングを準備していたが、法理諮問の結果、医療法と個人情報保護法のため患者の同意なしに医療情報を発表してはならず、外傷患者の特性から安定が最優先であったため、ブリーフィングを進めることができなかった」とし、「今はイ代表がかなり回復したのでブリーフィングについて相談し、(イ代表がブリーフィングに)同意した」と開催の経緯を説明した。

 イ代表が2日午前に釜山を訪問中に凶器による攻撃を受けた後、3日午後までの間は、イ代表の状態に関するブリーフィングは担当医ではなく民主党側が行なった。3日午後には、民主党が総選挙のために迎え入れた5人目の人材である大韓医師協会のカン・チョンヒ元常勤副会長(胸部外科専門医)が、イ代表の医療記録を読みでブリーフィングを行った。この日、ソウル大学病院の医師が直接ブリーフィングに乗り出したのは、「担当医がメディアに直接説明しない理由は何なのか」という疑問の声があがっている状況を意識した側面もあると思われる。

カン・ジェグ記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr)
https://www.hani.co.kr/arti/politics/assembly/1122953.html韓国語原文入力:2024-01-05 02:31
訳C.M

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