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疎通? 広報戦略? 三星の内心は…

登録:2010-04-20 09:19

原文入力:2010-04-19午後07:36:52(1966字)
半導体工場 異例的 公開
内部通信網 批判も受け入れ
‘無労組経営’依然として固守
"フィードバックが疎通の本質" 指摘

キム・ギョンナク記者

←グラフィック ホン・ジョンギル記者 jonggeel@hani.co.kr

ツイッターに続きグループ ブログ開場

去る15日、三星電子が器興半導体工場を公開する前、チェ・ジソン総括社長は半月余りの間、鉢巻きをして悩んだ。グループと三星電子広報チームが半導体ラインの白血病発病疑惑を拭うためには全面公開が必要だという報告書を上げたが、半導体事業部門(部門長 チョ・スイン社長)では機密露出や収率低下など致命的副作用を憂慮していることもよく知っていたためだ。結局、最高運営責任者(COO)を受け持っているイ・ジェヨン副社長がチェ社長の決定を助けた。イ副社長は 「事業を継続しようとすれば疑惑は解いて行くのが正しい」とし公開側の手をあげたのだ。

■変化する三星疑惑が起きる度になるべく隠すことばかりに汲々としてきた印象を与えた三星の広報戦略に変化が起きている。三星電子器興半導体工場の言論への公開はそのような意味で象徴的だ。半導体生産工程は外部から微細なホコリ一つ入っても収率が上下する上に、生産ラインを見せることだけでも核心技術が露出しかねず全世界のどこにも外部に集団公開した事例はない。三星電子高位関係者は「工場公開は大きくなった疑惑を解いていくという次元もあるが、より根本的には昨年から始まった三星内・外部疎通強化という脈絡に立っている」と話した。

実際三星グループは今年初め‘サムソン人ツイッター’(www.twitter.com/Samsungin)を開いたことに続き、去る16日にはグループ公式ブログである‘三星の話’(www.samsungblogs.com)を用意するなど、内外部接点を増やすことに忙しい。先立って以前から運営してきた三星内部通信網である‘シングル’にも以前とは違いグループと系列会社主要情報がひっきりなしに上がってくる。昨年末、三星グループおよび系列会社人事は初めてマスコミの報道に先立ちシングルに先に掲示されたし、先月末イ・ゴンヒ会長の経営復帰の便りもシングルに先に公示された。三星関係者は「内部の便りを毎度言論を通じてばかり接する現実に不満を吐露する職員が少なくなかった」と話した。

内・外部疎通に関心を傾けることになった理由として三星では、以前と変わった世代をまず挙げる。三星グループ高位関係者は「自由な指向が強い若い職員らは鋭敏な懸案にもよどみなく自己主張をしている」とし「昨年からはシングルにも批判性の文が常時上がってくる」と話した。一例として昨年末にはアップルのiPhoneに比べ三星携帯電話の機能が大きく劣るという長文の批判文がシングルに上がってきたこともあった。こういう変化が隠遁の三星を疎通の場に少しずつ送りだしているというのが三星の説明だ。

■フィードバックが疎通の本質だが、財界と市民社会では三星が広場に出てくるのかは半信半疑だという評価がまだ多い。あるグループの高位役員は「今のところは三星の変化した歩みを評価することは早い」 としつつも「見せたいことをさらによく見せようという水準」と評価した。疎通強化ではなく広報戦略の精巧化ということだ。彼は「三星の弱い輪であるオーナーシップ問題などに対しても透明な疎通をするのか疑問」と付け加えた。三星を批判し監視してきた市民社会団体も似た意見だ。キム・サンジョ経済改革連帯所長(漢城大教授)は「疎通の本質はフィードバック」としつつ「三星は経済改革連帯の批判に対し相変らず答えていない」と話した。キム教授は「イ会長が昨年赦免を受けオーナーの法的危険負担が解消されたという判断の下、広報戦略を攻勢的に持っていこうということと違うか」と解釈した。

三星がこういう留保的評価を変えようとするなら、内外に越えなければならない障害物が多い。‘藪をつついて蛇を出すことになりかねない’として、内・外部疎通に消極的な役職員が三星内部には相変らず少なくない。また疎通強化の象徴的契機になりうる労働組合の設立は、はなから口に出せずにいる。チョ・スイン三星電子半導体部門長(社長)は去る15日、記者懇談会で「労使協議会を通じ職員らの不満を十分に取りまとめていると見る」とし無労組経営方針を再確認した。

キム・ギョンナク記者 sp96@hani.co.kr

原文: https://www.hani.co.kr/arti/economy/economy_general/416731.html 訳J.S