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通勤途中に自宅前の横断歩道で亡くなった26歳、心臓を提供して天に…=韓国

登録:2023-11-23 07:01 修正:2023-11-23 07:45
韓国臓器組織寄贈院は21日、先月13日にソウル九老区の高麗大学九老病院でパク・レヨンさん(26)が心臓、肝臓、左右の腎臓を提供したことを明らかにした=韓国臓器組織寄贈院提供//ハンギョレ新聞社

 誕生日の10日前に出勤途中の交通事故で脳死状態に陥った20代女性が、臓器提供によって4人に生命を分け与えて亡くなった。

 韓国臓器組織寄贈院は21日、先月13日にソウル九老区(クログ)の高麗大学九老病院でパク・レヨンさん(26)さんが心臓、肝臓、左右の腎臓を提供したことを明らかにした。

 パクさんは9月18日朝の出勤途中、青信号で自宅前の横断歩道を渡っている間に車にひかれた。運転者は当時、車の中で書類を拾おうとしたところ、誤ってブレーキではなくアクセルを踏んだと主張した。

 この事故で4人が負傷した。3人は軽いかすり傷で済んだが、パクさんは病院に運ばれる間に意識を失った。この日は、パクさんの誕生日の10日前だった。

韓国臓器組織寄贈院は21日、先月13日にソウル九老区の高麗大学九老病院でパク・レヨンさん(26)が心臓、肝臓、左右の腎臓を提供したことを明らかにした=韓国臓器組織寄贈院提供//ハンギョレ新聞社

 パクさんの家族は、1カ月以上にわたり意識がなく横たわっているパクさんを見て、見送らなければならない瞬間が近づいていることを予感したという。家族は、困っている人を助けたい気持ちの強かったパクさんなら、きっと誰かを生かすことができる臓器提供を選ぶだろうと考え、臓器提供を決めた。家族は葬儀を行った後、彼女が働いていた店の社長から、パクさんが「臓器提供をする」と話したことがあったという連絡を受けた。

 京畿道安陽市(アニャンシ)で1男2女の末っ子として生まれたパクさんは、明るく活動的だったという。そして、困っている人に自ら寄り添う暖かい性格を持っていたという。時間ができれば献血とボランティアをし、他の人を助けることに励んだ。

韓国臓器組織寄贈院は21日、先月13日にソウル九老区の高麗大学九老病院でパク・レヨンさん(26)が心臓、肝臓、左右の腎臓を提供したことを明らかにした=韓国臓器組織寄贈院提供//ハンギョレ新聞社

 パクさんの母親は「あなたはお母さんに青い鳥のはがきをくれて『青い鳥のように幸せに暮らしてね』と書いてくれましたね。お母さんも青い鳥のように生きるから、あなたも天国で幸せでいてほしい。愛している、そしてありがとう」と娘に最期のあいさつを伝えた。

 母親は、韓国臓器組織寄贈院がこの日ユーチューブに投稿した動画でも、娘を通じて新たな生活を送ることになった人たちに、「娘のように他の人に幸福を与え、日差しのようにきらきら光るよう、よいことをしながら生きてほしい」と語り、「善良な影響力を他の人にも与えて生きてほしい」と話した。

チョ・ユニョン記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )
https://www.hani.co.kr/arti/society/society_general/1117211.html韓国語原文入力:2023-11-22 17:24
訳M.S

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