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政府‘堰の建設弊害’国連に認めていた

登録:2010-04-15 10:57
https://www.hani.co.kr/arti/society/society_general/416172.html

原文入力:2010-04-15午前08:28:33(1193字)
生物多様性協約報告書に "生態系かく乱"
‘水質改善され環境復元’既存主張と食い違い

ナム・ジョンヨン記者

政府が昨年国連に提出した生物多様性協約報告書で堰の建設が河川生態系を大きくかく乱させていると明らかにしていたことが一歩遅れて明らかになった。これは政府が‘4大河川事業’を推進し‘堰建設で水質が改善され生態系が復元される’と主張してきたこととは背馳する内容であり、論難がおきる展望だ。

政府が昨年5月に作成した第4次国家報告書(英文版)によれば、政府は "韓国河川固有の生態系が物理・化学・生物学的原因で大きくかく乱されている" として "浚渫作業と骨材採取,堤防建設,水中堰と堰建設などが物理的要因に該当する" と明らかにしている。政府はまた、河川生態系に悪影響を及ぼす要因として△高水敷地と堤防築造△用水供給のための過度な河川水利用△河川の直線化などを指定した。これらの河川管理政策は大部分が4大河川事業に含まれたものだ。

昨年10月に着工した4大河川事業は水資源を確保し洪水を防止するために洛東江,栄山江,錦江,漢江に16ヶの堰を設置することを骨格としている。これに対し環境団体は堰により水路が詰まり、湿地が減り白髭カマツカとイソカンギクなど絶滅危機種100種余りが威嚇されるなど生物種多様性が大きく毀損されると憂慮してきた。だが政府は堰による生態系影響は微小と説明しており、李明博大統領も先月23日「4大河川再生は生命の復元、生態の復元、水の復元」と明らかにした経緯がある。

政府報告書はまたこの間に築造された昭陽湖,大清湖などの人工湖が既に韓国に存在しなかった深い水深の湖沼生態系を生成し、自然変化を招いていると指摘した。4大河川事業が完工すれば4大河川が事実上、堰と堰の間で閉じ込められた‘湖沼生態系’に変わる可能性があり、報告書の憂慮が再び現実化するものと見られる。報告書は合わせて河口堤防の効用についても「気水域(川と海水の合水区域)の機能が弱まり生態系が大きく悪化した」と批判的な見解を提示した。

マ・ヨンウン環境運動連合国土生態チーム長は「政府が4大河川事業が生態系を破壊するという事実を報告書で告白したわけ」と指摘した。しかし、環境部関係者は「過去には計画なしに堰を建設したが、今回は上流から下流まで総合的な治水計画をたてたので、4大河川事業が完工すれば生物多様性に肯定的な影響を及ぼす」として「報告書内容は4大河川事業目的と相反しない」と説明した。

ナム・ジョンヨン記者 fandg@hani.co.kr

原文: 訳J.S