14人の命を奪った「五松(オソン)地下車道惨事」が発生する1時間30分あまり前から、警察には危険を知らせる通報が2回も住民から寄せられていたにもかかわらず、警察が別の場所に出動したため事故を防げなかったことが分かった。国務調整室は17日、事態の原因究明のための監察に着手したと明らかにした。
国務調整室公職服務管理室は17日に発表した報道資料で「(調査後)懲戒、告発、捜査依頼、制度改善など、必要なあらゆる措置を取る方針」だと述べた。さらに、「事故発生時刻(15日午前8時40分)に先立ち、同日午前7時2分と7時58分に『五松邑住民の緊急避難』と『宮坪(クンピョン)第2地下車道の緊急規制』を要請する112番通報がそれぞれ1回あったことを確認した」と付け加えた。
ハンギョレの取材の結果、警察は2回目の通報を受け、事故が発生した「宮坪第2地下車道」ではなく「宮坪第1地下車道」に出動した。警察の関係者は「通報者は『地下車道』と言っただけだったので、宮坪第1地下車道の方に行った。第1地下車道は浸水の常習区域だ」と説明した。2つの地下車道は700メートルあまり離れている。
忠清北道警察もこの日、88人からなる捜査本部を設置し、本格的な捜査に着手した。警察は、この事故が公衆利用施設または公共交通手段の設計、製造、設置、管理上の欠陥のせいで発生した重大災害処罰法上の「重大市民災害」に当たるかを検討する方針だ。重大市民災害で死者が1人以上発生すれば、安全管理責任のある自治体の長などは1年以上の懲役、または10億ウォン(約1億1000万円)以下の罰金に処されうる。