原文入力:2010-03-18午後10:02:37(1883字)
岩波書店主催‘韓-日 知識人 対話’
"北韓 希望ない状況で核開発能力 育てる"
"6月中に金正日 訪中・6者復帰 期待できるかも"
"日本, 対北韓制裁 一部解除し拉致問題 交渉すべき"
チョン・ナムグ記者
←17日東京,神保町の岩波書店本社8階会議室で開かれた‘韓-日 知識人対話’で参加者たちが討論している。右上からイ・ジョンウォン立教大学教授,和田春樹東大名誉教授,坂本義和東大名誉教授,通訳,岡本厚<世界>編集長,イ・ギホ韓神大教授,イム・ドンウォン前統一部長官
"あたかも葬式に来ているように沈鬱ですね。" 坂本義和東大名誉教授は韓国,日本,米国 どの国にも北核問題を解決しようとする意志が見られないとし、参加者たちが悲観的展望を相次いで出し、このように話した。その上にイ・ジョンウォン立教大教授が 「6月以前に中国と北韓で何らかの動きが起きるのでは」と期待を表わした。
17日午後、東京神保町の岩波書店(出版社)本社会議室で岩波書店主催により開かれた‘韓-日 知識人対話’にはペク・ナクチョン ソウル大名誉教授,イム・ドンウォン,チョン・セヒョン,イ・ジョンソク前統一部長官とパク・チョンジョン前大統領秘書室外交安保室長など韓半島平和フォーラムに所属する人々と坂本義和,和田春樹東大名誉教授,木宮正史東京大教授など、日本の韓半島問題専門家たちが4時間にわたり熱を帯びた討論を行った。岡本厚<世界>編集長の司会で進行されたこの日の討論は‘北核’問題に関心が集中した。
李明博政府が北韓との対話に消極的な中で、米国の北核問題解決意志に対しても懐疑的な見解があふれた。坂本教授は 「オバマ政府も‘北韓が核を先に放棄してこそ平和協定ができる’という側に傾く懸念が強い」と話した。チョン・セヒョン前長官は「北韓は希望がない状況では次の交渉のために核開発能力をさらに育ててきたことに注目しなければならない」とし「オバマ大統領はノーベル賞を返却しなければならないかもしれない」と話した。
波佐場清前<朝日新聞>ソウル支局長は「果たして米国が北韓と平和協定を締結するか」と疑問を表した。イム・ドンウォン前長官は「協定が締結されれば世論が米軍を帰国させろという側に流れるので、米国政府にとっては耐えがたいこと」という米国の知人の見解を紹介した。
和田教授は「日本と北韓の関係は現在、史上最悪」として「政権が民主党に変わっても対北韓関係は変わっておらず、北韓の日本人拉致問題を中心に事態を見ている」と話した。彼は「日本と北韓の国交正常化交渉を再開するために対北韓制裁を一部解除し、拉致問題は交渉過程で解決するという原則の大転換が必要だ」と強調した。
焦点は中国と北韓の動きに集中した。イム・ドンウォン前長官は「中国は米-朝対話を行い、6者会談を再開しようという仲裁案を北韓に提示したものと理解する」とし「北韓も今回の機会に根本的で早急な解決を試みるため、積極的にでるという考えを持っているようだ」と話した。彼は「北韓は安保威嚇が解消され米国との関係が改善されれば核を持つ理由がない」と付け加えた。イ・ジョンウォン立教大教授は 「6月中に金正日北韓国防委員長の中国訪問に続き6者会談復帰宣言が出てくるならば、それが変化の契機になりえはする」と話した。
イ・ジョンソク前長官は「こういう状態で進むならば、6者会談が再開されても北韓は核保有国になる可能性が強い」と憂慮した。彼は「中国は今、北韓核に反対する側だが、その時になって強力な制裁で北韓体制崩壊危険があるならば、むしろ核を持った北韓を容認することになるだろう」としつつ「その前に解決しなければならない」と強調した。日本に対しても「最高指導者が拉致問題を告白したこと以上に大きな決断がどこにあるか」として「北韓に信頼を与え拉致問題を解決していくべきだ」と注文した。岡本編集長は「拉致被害者の兄である蓮池透 前‘家族会’事務局長が最初は北韓に非常に敵対的だったが、順次 北韓を理解するようになったと明らかにした事例を見る時、日本社会の対北韓態度も変わる可能性はある」と話した。
東京/文・写真 チョン・ナムグ特派員 jeje@hani.co.kr
原文: https://www.hani.co.kr/arti/society/society_general/411021.html 訳J.S