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[このひと] 不穏書籍騒動は‘悲劇的コメディー’

登録:2010-03-06 09:39

原文入力:2010-03-05午後07:05:43(1256字)
‘軍不穏書籍 論難’ドキュメンタリーにまとめるパク・ジウン前軍法務官

ノ・ヒョンウン記者,イ・ジョンチャン記者

←パク・ジウン(29)前法務官

2008年10月国防部の‘不穏書籍’指定および搬入禁止が軍将兵の基本権を侵害するとし、憲法訴訟を提起し罷免された前職軍法務官が‘不穏書籍’論難を再照明するドキュメンタリー製作に出た。

<何が市民を不穏にするのか>. 憲法訴訟提起し7ヶ月後に罷免されたパク・ジウン(29・写真)前法務官が製作中のドキュメンタリーの題名だ。パク氏は不穏書籍に指定された本の著者であるホン・セファ<ハンギョレ>企画委員とハン・ホング聖公会大教授などにインタビューした。‘私の本はなぜ不穏書籍として指定されなかったのか’として逆説的抗議をしたチン・ジュングォン前中央大兼任教授と出版社の人々も取材対象だ。

ハンギョレ教育文化センター ドキュメンタリー講座受講の時に会ったコン・ミヨン監督の指導を受けている。除隊後、弁護士開業を計画したパク氏の手に法典の代わりにカメラを持たせたのは、不当な罷免処分と共に‘この問題を一回だけの事件として埋めさせることはできない’という自覚だ。

2年前 憲法訴訟提起し罷免され "国防部・市民間の認識の差を見せたくて"

彼は "‘失業者’になり不穏書籍論難を振り返ると、あたかも一回きりの寸劇だったかのように簡単に忘れ去られつつあるようだ" とし "その騒動の中に韓国社会の悲劇性が溶けているという点を真剣に表わしたい" と話した。彼は "国防部が規定する不穏性と市民が考える不穏性との差" を見せることが作品の主要意図と説明した。

パク氏は不穏書籍関連報道を初めて聞いた時の怒りと恥がまだ生々しいと語った。

彼は "‘国防部の時計が逆回りしている’という報道内容を見て、軍服を着ているという事実自体が恥ずかしく寝ることができなかった" と話した。だが憲法訴訟提起後、息子に迫った試練に涙を流した母親の姿は大きな荷物になったと打ち明けた。

パク氏はドキュメンタリーを作る中で会ったハン・ホング教授の推薦で今学期から聖公会大で‘軍と社会’という教養講義も受け持っている。 思想の自由を主題とした外国書籍の翻訳も引き受けた。今春にはソウル行政法院が審理している懲戒無効訴訟の宣告と憲法訴訟に対する憲法裁判所の決定が彼を待っている。
パク氏は "先ずはドキュメンタリーが良い評価を受ければうれしいし、懲戒無効訴訟も良い結果が出て遅れた給料も受け取りたい" と笑った。

文 ノ・ヒョンウン記者 goloke@hani.co.kr,写真 イ・ジョンチャン選任記者 rlee@hani.co.kr

原文: https://www.hani.co.kr/arti/society/society_general/408366.html 訳J.S