原文入力:2010-03-04午後11:42:37(2426字)
[集中点検 6・2教育長選挙] 状況と展望
政党候補だと思い‘特定番号だけに投票’するかも
ソウル・大邱・仁川・全南 認知度同等‘予測不能’
キム・グァンス記者,イ・ジョングン記者
←ソウル市教育長選挙が初めて行われた去る2008年7月、選挙管理委員会職員がソウル,中区国立医療院の塀に教育長候補者の経歴と学歴,写真などが載せられたポスターを貼っている。 イ・ジョングン記者 root2@hani.co.kr
6月2日全国教育長選挙の最大関心事は教育界首長がどの程度変わるかだ。教育長が変われば教育政策も変わるためだ。
←全国教育長予想候補者名簿(※クリックすればさらに大きく見ることができます)■ソウル・釜山・全北・大邱は交替
現在全国16市・道教育長の内で交替が事実上確定したところはソウル・釜山・全北・大邱の4ヶ所だ。ソウルはコン・ジョンテク教育長が選挙法違反で教育長職位を喪失した。釜山はソル・ドングン教育長が3選したために再任不可条項にかかり出馬できない。全北はチェ・キュホ教育長が個人事情などを理由に不出馬を宣言した。昨年7月に任期が終わったシン・サンチョル前教育長の辞退で空席となっている大邱はシン前教育長が3選に挑戦しないとして新しい教育界首長が決まることになった。
これとは異なり、10ヶ所では現教育長が再選および3選を狙っている。この内、京畿・慶南・忠南など3ヶ所は前回の選挙で激突した前・現職教育長が再び正面対立する。昨年6月と10月に任期が各々終わり、現在教育長が空席となっている全南と仁川では昨年辞退した教育長が並んで3選に挑戦する。
現在教育長が空席のソウル・大邱・仁川・全南など4ヶ所は、候補たちの認知度が互いに同等なうえに立候補者も多いと見え、結果を予測するのが難しい。これとは異なり、現教育長が再挑戦する所では報道機関と行事場所でしばしば顔を知らせられる現教育長がはるかに有利だ。
■単一化と投票率が大きい変数
保守-進歩どちらでも単一化すれば絶対的に有利だ。保守-進歩内で候補が乱立する側は、その地域の政治的指向と関係なく不利になる。例えば保守層が厚い嶺南地域で保守候補が多数出てくれば、進歩候補が20~30%台の低い得票率でも当選する可能性がある。嶺南の進歩候補が番号抽選で1番に選ばれるならば可能性はより大きくなるだろう。もちろん候補乱立を防ぐための装置はある。国会が先月18日、地方教育自治に関する法律を改定し教育長出馬資格をなくそうとしたが‘教育や教育行政経歴5年以上’条項はそのまま維持したためだ。
投票率も変数だ。投票率が上がれば認知度と組織力が劣勢な候補が有利になる。認知度や組織力よりは候補者の政策によって動く有権者が投票により多く参加するためだ。逆に投票率が下がれば、候補者の政策に関心を持つ有権者の投票が減り固定票に近い有権者だけが投票することになる。この場合には認知度と組織力が上回る候補が絶対的に有利だ。
また政党組織を誰が背負うかにより状況が覆ることもある。嶺南の候補らはハンナラ党,湖南の候補らは民主党組織の支援を受けようと政界にコネを作るものと予想される。政党も地域により進歩や保守候補を牽制するため特定候補を推そうとすると見られる。
教育長選挙に精通したイ・某(48)氏は「地方選挙と同時に行われる今回の教育長選挙は、過去どの選挙の時より変数が多い」として「色々な変数によく対応する候補が最後に笑うと見る」と話した。
■投票用紙の順番が当落を左右?
だがこういう構図を転倒させる変数が幾つもある。何よりも投票用紙にどの候補の名前が先に上がるかが重要だ。過去の教育長選挙では候補者の氏名のハングル順により1番,2番などと番号を配分した。しかし、今回からは番号を配分せず抽選を通じ順序を定めた後に投票用紙に番号なしで名前だけを羅列する形に配分方式を直した。1番や2番に無意識に投票することを防止するためだ。実際2007年12月に大統領選挙と同時に行われた蔚山・慶南・忠北・済州教育長再補欠選挙で4ヶ所とも記号2番が当選した。当時、記号2番はハンナラ党イ・ミョンバク大統領だった。昨年当選したキム・サンゴン京畿道教育長も2番だった。
だが依然として順番配分が当落に大きな影響を与える可能性が高いという指摘が出ている。電子開票をしようとすれば、どんな方式であれ候補者の名前を順に羅列するほかはないが、有権者はその順序を政党記号と誤解する可能性が依然としてあるということだ。ハンナラ党の票田である嶺南では、投票用紙の一番上に名前を上げた候補が有利で、民主党票田の湖南では一番上から2番目に名前を上げる候補が有利だという話が出ている。
今回の地方選挙で市民は広域・地方自治体長と地域広域・基礎議員,比例広域・基礎議員,教育長・教育委員など計8人を一度に選ばなければならない。ところで教育長・教育委員を除く残り6ヶ選挙では所属政党の国会議員数により投票用紙の順序が決まる。有権者が混乱しかねない部分だ。特に8ヶの選挙が同時に行われ、教育長・教育委員選挙が相対的にあまり注目されないことになった点も憂慮される点だ。
実際に蔚山市教育長に出馬しようとするある候補者は「嶺南では投票用紙の最初に名が出てくれば、他の順番の候補より少なくとも10%以上は多い集票されると予想される」とし「最善を尽くすが勝利するためには順番抽選での運も必要だ」と話した。
蔚山/キム・グァンス記者 kskim@hani.co.kr
原文: https://www.hani.co.kr/arti/society/society_general/408168.html 訳J.S