文在寅前大統領は「現在の朝鮮半島の状況は非常に不安だ」とし「対話の努力が切実に求められる」と明らかにした。
文前大統領は15日(現地時間)、韓人有権者団体「米州民主参与フォーラム」(KAPAC)が開催した「朝鮮半島平和カンファレンス」において、民主党のキム・ギョンヒョプ議員が代読した祝辞で、「国際情勢の不確実性が拡大している中、南北間、朝米間の対話が復元されず、軍事的緊張が日増しに高まっている」とし、「このような時ほど平和の価値をより強固にし、様々な方面で朝鮮半島の平和を実現するための努力が切実に求められる」と明らかにした。
文前大統領は終戦宣言、平和協定推進、朝米連絡事務所の設置、朝米離散家族の再会などの内容を盛り込んだ「朝鮮半島平和法案」が米国の44人の下院議員の支持を受けたことについて、「署名に参加した議員に格別の感謝の言葉を申し上げる」と述べた。また「朝鮮半島の平和は南北と米国いずれの利益にも合致する共生の道であり、堅固な韓米同盟は朝鮮半島平和プロセスを担保する主要な価値」だと述べた。
ワシントンのあるホテルで行われたこのカンファレンスで、「朝鮮半島平和法案」発議を主導したブラッド・シャーマン議員は、今年末で任期の終わる今の下院では法案通過が難しいかもしれないが、法制定のために引き続き努力すると述べた。同氏は「平和協定を締結すれば在韓米軍駐留の法的根拠が弱まるというが、第2次大戦を終わらせるためにドイツ、日本と平和協定を締結した後も現在ドイツと日本には米軍が駐留している」と述べた。
カンファレンスには、下院のグレゴリー・ミークス外交委員長とジェリー・ナドラー司法委員長、「朝鮮半島平和法案」に署名した複数の議員が参加した。ナドラー委員長も署名者のひとりだ。8日の中間選挙で、韓国系で3選に成功したアンディ・キム議員と再選したマリリン・ストリックランド議員も参加した。在韓米軍の軍人だった父親と韓国人の母親の間に生まれたストリックランド議員は祝辞で、「私は龍山(ヨンサン)で生まれ、非武装地帯(DMZ)から30マイル離れた最も危険な地域で暮らしていた。地域の不安定は誰も望まない」とし、朝鮮半島の平和の重要性を強調した。