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英国までが揺れればロンドン発金融大乱 憂慮

登録:2010-02-06 08:12

原文入力:2010-02-05午後07:02:34(1523字)
ユーロゾーン 財政赤字 どん底
ギリシャ・スペインなどと共に財政赤字 最高水準
イタリア・ポルトガルも雷管…短期解決は困難

チョン・ウイギル記者

←4日フランクフルト証券取引所の電光掲示板はDAX指数の暴落状況を目の当たりに見せている。 フランクフルト/ロイター聯合ニュース

4日(現地時間)世界金融市場を強打したユーロゾーンの財政赤字危機は2008年のウォールストリート発金融危機発生以後、3番目の襲撃となる国家財政危機だ。アイスランド国家不渡り事態とドバイ危機に続く今回の事態は、その規模,伝染性,持続性でそれ以前の2度の危機とは比較できないほど大きさと見られる。
潜伏していたユーロゾーン財政赤字問題は最近ギリシャでの事態展開を契機に世界金融市場に本格的に顕在化した。

ユーロゾーン国家中、国内総生産対比財政赤字が13%で最も高い数値を示したギリシャは、最近政府が財政赤字縮小のために公務員給与を凍結し油類税を引き下げるや公共部門労働者らが4日から48時間ストライキに入った。

19%の高い失業率に苦しめられるスペインもやはりこの日2010~2012年までの財政赤字予測値を高め、投資家不安を増幅させた。スペインは米国式住宅バブルが消え、財政赤字が現在11.4%に増えた状態だ。ポルトガルもやはりこの日国債発行に失敗し市場不安に加勢した。

ポルトガル政府は5億ユーロの国債を発行したが、この国の国債に対する信用等級が急激に下落し3億ユーロしか売れなかった。ヨーロッパ国家の財政赤字問題はこの日発表された残念な米国の失業率と重なり、より一層増幅された。

問題がふくらんだギリシャ,スペイン,ポルトガルと共に、アイルランド,イタリアの財政赤字問題は、すでにユーロ共同通貨を使っているヨーロッパ連合経済全体とユーロ貨幣の信頼を悪化させるという点で世界金融市場は敏感に反応している。

ジャン=クロード・トリシェ ヨーロッパ中央銀行総裁は、ヨーロッパ連合全体の財政赤字は米国や他の国々に比べむしろ問題の少ない方だと指摘する。彼は国際通貨基金が予測した今年の各国財政赤字予測値で米国が10%なのに比べ、ヨーロッパ連合は6%とし "満足するべき水準" と話した。

しかし 「各国が明確な財政出口戦略を持つべきだということが極度に重要だ」と話した。これはギリシャなどユーロゾーン経済の弱い輪が切れなくてこそヨーロッパ連合全体の財政健全性を維持することができるという意味だ。しかし問題になったギリシャなどは失業率などで最悪の状況を見せている。
特にさらに憂慮される所はギリシャなど周辺国家ではなく英国だ。国際通貨基金も英国の財政赤字が今年13%に肉迫しギリシャを抜くと展望した。ウォールストリート発金融危機当時、すでにシティ(ロンドン金融街)発金融危機の可能性が提起されるなど、金融ハブとして伝染性にかなりぜい弱だ。英国金融圏の対外資産や借金は国内総生産対比500%に肉迫している。ギリシャなどの状況悪化は、これらの国に資産投資を露出した英国の負担にそっくり戻ってくるだろう。慢性的な財政ぜい弱性に数十年間苦しめられるイタリアもまたユーロゾーンの財政危機が激化すれば、いつ弾けるかもしれないもう一つの雷管だと指摘されている。

チョン・ウイギル選任記者Egil@hani.co.kr

原文: https://www.hani.co.kr/arti/international/globaleconomy/403101.html 訳J.S