原文入力:2010-02-04午前08:08:52(1302字)
ヒ素 検出量, 米国基準値の2.5倍…政府 環境影響評価 不良疑惑
2008年調査 国立環境科学院 "米国は堆積物 浄化目標ではない"
クォン・ウンジュン記者
洛東江に建設中の達城堰の堆積物だけでなく漢江,洛東江,栄山江全区間の堆積物から猛毒性発ガン物質であるヒ素が米国海洋大気庁(NOAA)基準より高く検出されたことが分かった。しかし国土海洋部の環境影響評価ではヒ素をはじめとする水銀,6価クロムなどの汚染物質が全く出てこなかったり微量検出されたと明らかにし、環境影響評価書を不十分に作成したという疑惑が起きている。
3日<ハンギョレ>が入手した国立環境科学院の‘2008年河川湖沼堆積物モニタリング モデル事業最終報告書’によれば、洛東江全区間40ヶ所で採取した川底堆積物のヒ素濃度は平均15.23㎎/㎏(ppm)だった。これは米国海洋大気庁が最小限の生物悪影響を防ぐために勧告する堆積物基準である8.2ppmの2倍近い値だ。
この調査で漢江堆積物の平均ヒ素汚染度は20.20ppmで、洛東江よりさらに高かった。栄山江も18.05ppmで米国基準値を超過していた。ただし錦江は平均5.48ppmで基準値に達していなかった。
国立環境科学院は2008年4~12月の間、4大河川135ヶ所と湖沼83ヶ所など計218ヶ所で重金属と微量毒性物質などを精密分析した。
調査地点の中で現在の達城堰と江亭堰建設予定地と概略一致する地点のヒ素濃度を調べれば、全て米国基準を超過していた。大邱市民の上水源である江亭取水場付近では基準値の最大2.4倍にあたる20ppmほどのヒ素が出てきた。これは去る2日、大韓河川学会が達城堰で採取した汚泥を分析して得たヒ素濃度の8.488ppmをはるかに上回る水準だ。同地点では基準値以下ではあるものの6価クロムと水銀も検出された。
しかし政府が昨年7月に作成した洛東江2工区(慶南,昌寧~慶北,安東)環境影響評価書ではヒ素濃度が平均0.1ppmに過ぎないことになっている。水銀や6価クロムは全く出てこなかった。また洛東江1工区(慶南,金海~昌寧)ではヒ素と水銀,6価クロムが検出されなかったことになっている。国立環境科学院のモニタリング作業に参加したある教授は 「この頃は機械が非常に良く、ppmの1000分の1まで検出することができるが、ヒ素はもちろん水銀,6価クロムも全く検出されなかったという政府の環境影響評価結果は信じ難い」と話した。
これに対し国立環境科学院は報道資料を通じて 「米国の海洋大気庁基準は水生態影響を評価するガイドラインであり、堆積物の浄化目標や浚渫物質の処分基準ではない」とし「この程度の濃度では生態系に影響をほとんど与えない」と明らかにした。
クォン・ウンジュン記者 details@hani.co.kr
原文: 訳J.S