見かけ、盛り付け、特にどうということはない。特別な製麺や薬味を強調するいくつかの店を除き、江原道圏や首都圏の麺料理屋が出すマッククスは、その大半がこのような見かけをしている。まだらのそばに、刻み海苔にゴマにそばの芽まで。味は違う。唇を丸くすぼめてすすると、荒いそばが冷たい出し汁を含んで滑らかに口に入ってくる。喉まですぐに吸い込まれてしまうが、よく噛んで香りを楽しむべきだ。刻み海苔やゴマの香にも邪魔されない出し汁の香りは、さわやかな夏に似ている。ビビングクス(混ぜそば)も良い味付けだ。かなり辛いが、冷たさによってちょうどよく感じられる。冷やして食べることを考えてのことに違いない。小さな氷を少しだけ入れた出し汁を別にくれるので、麺を半分ほど食べてからそれに入れて食べてもよい。
冷麺用の大根キムチと白キムチも出してくれるのだが、これも絶品。冬でもないのに大根の風味が良い。やや酸味のあるキムチが食欲をそそる。冷たい出し汁の中でも自己主張してくる。量は多めだが、しつこくなくさっぱりしているので、サムギョプサルを柔らかく煮たスユク(茹で肉)に添えても良い。香ばしくてカリッとしたピンデットク(緑豆の粉で作るチヂミ)や、辛いキムチが入ったそば煎餅を一緒に味わってもバランスが良い。少なくとも2人で煎餅1皿ぐらいは添えよう。そうすれば腹持ちがいい。
マッククス、煎餅、ビンデットクはみな8000ウォンなので財布にも優しい。出る時に2000ウォン安いそば粉大マンドゥを見つけたら、買って帰りたくなるだろう。そばがそばを呼ぶわけだ。