新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の首都圏拡散によって、国会の常任委員会会議が中止されたり縮小されるなど国会日程に支障が生じ、ソウル市役所本館でも感染者が発生し、本館が閉鎖されるという初の事態も起こった。放送局からも感染者が出たことで史上初めて放送中止という事態が起こった。
今月17日、「キリスト教放送」(CBS)ラジオ「キム・ヒョンジョンのニュースショー」に出演した記者がCOVID-19の確定診断を受け、同日出演した共に民主党のイ・ナギョン、キム・ヨンミン議員、未来統合党のチェ・ヒョンドゥ院内報道担当が感染の有無を確認するために検査を受けた。イ議員は19日午前10時10分頃に陰性と確認され、キム議員とチェ報道担当は結果を待機中だ。イ議員は医療スタッフの勧めを受けてこの日のすべての日程を取り消した。
国会の常任委員会会議も中止になったり延期されたりした。この日午前10時に国会の情報委員会は全体会議を開き、警察・国軍情報司令部などの業務報告を受ける予定だったが、COVID-19伝播の恐れのため会議を行わないことにした。企画財政委員会の国税庁長人事聴聞会は、出席者を50人未満に制限して行われた。首都圏で社会的距離措置(ソーシャル・ディスタンシング)のレベル2が発効し、50人以上が参加する室内行事が禁止されたためだ。
政党の日程にも影響が出ている。イ・ナギョン議員の自宅隔離により、19日に大田(テジョン)文化放送(MBC)主催で行われる予定だった共に民主党の党代表候補討論会も中止となった。統合党も26~27日に国会図書館大講堂で開く予定だった勉強会を延期した。
国会で開かれる予定だった討論会なども中止・延期が相次いでいる。前日、パク・ビョンソク国会議長は、議員300人全員に手紙を送り、今後2週間は議員会館などで計画したセミナーや懇談会を延期するよう勧めた。
この日、ソウル市役所本館庁舎でCOVID-19感染者が発生し、本館が閉鎖されるという事態も発生した。ソウル市はこの日午後、「ソウル市役所本館2階の勤務者からCOVID-19確定感染者が発生した」と明らかにした。ソウル市都市空間改善団所属のこの職員は前日、本館に出勤し、午前9時から午後3時まで勤務した。
感染者が発生したことを受け、市は本庁舎の全ての階を閉鎖し、全職員の退室措置を取った後、緊急防疫に取り組むことにした。西小門1・2庁舎など別館勤務者も、この日本館に立ち寄ったことがあれば退室するようにした。ソウル市役所の職員がCOVID-19陽性判定を受けたのは今回が初めて。先月27日、ソウル市役所庁舎でCOVID-19感染者が発生したが、その人は市役所に毎日は出勤しない外部の諮問委員だった。
放送局も新型コロナ非常事態となった。感染者が出たCBSは、同日から放送を中止した。国内のメディアとしては初めてのことだ。CBSはこの日、「『キム・ヒョンジョンのニュースショー』に8月17日午前に出演した当社の記者が18日夕方に新型コロナ陽性診断を受け、政府の防疫指針に従って準備してきたCOVID-19防疫マニュアルにより、8月19日朝6時から24時間、正規放送を中止し、非常の音楽放送を行うことに決めた」と明らかにした。スタジオと建物全体に対する防疫を実施したCBSは、職員もみな在宅勤務に突入した。