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「大統領選で41%の支持しか得られなかった政府が…」監査院長、脱原発政策を非難

登録:2020-07-27 04:50 修正:2020-07-27 08:40
チェ・ジェヒョン監査院長が2017年12月21日午前、国会で開かれた自身の任命同意に関する人事聴聞会で宣誓している=カン・チャングァン記者//ハンギョレ新聞社

 ペク・ウンギュ前産業通商資源部長官は26日、チェ・ジェヒョン監査院長が、文在寅(ムン・ジェイン)大統領の大統領選挙での得票率が低いと主張し「大統領が指示したからといって何でもやるのか」などの発言をしたのは事実だと述べた。ペク前長官は、月城(ウォルソン)原発1号機の早期閉鎖を決定した当時の責任者で、被監査人だ。しかし、前長官として自らの実名を公表して明かした内容であることから、波紋が予想される。チェ院長が推し進めてきた月城1号機の監査の公正性も疑われざるを得なくなった。現職の監査院長が私的な場ではなく、監査委員や監査官、被監査人の公務員を含め20人近くが出席する職権審理を主宰しながら、このような発言をしたと想像するのは容易ではない。共に民主党のソン・ガプソク議員が今月23日の国会での対政府質問において、「(チェ・ジェヒョン監査院長が)『大統領選で41%の支持しか得られなかった政府の国政課題が、国民の合意を得たと言えるのか』と述べ、月城1号機の閉鎖決定などの国政課題の正当性を否定する発言をした」と主張した時も、これを報じたメディアは多くなかった。対政府質問によくある政治攻勢か、誤って伝わった発言の可能性があると見てやり過ごしたのだ。

 しかし、4月9日に監査院で開かれた職権審理に出席したペク前長官はハンギョレとのインタビューで、ソン議員が言及した内容はすべて事実だと述べた。そして「職権審理では、監査院長は会議を主宰するだけで積極的に意見を述べることはないという話を聞いて来たが、その日の会議は原発推進側の一方的な論理で発言の70、80%が占められ、驚いた」とし「チェ院長が監査の結果を既に決めているような感じがした」と述べた。

ペク・ウンギュ前産業通商資源部長官/キム・ジョンヒョ記者

 ペク前長官のこのような説明は、今回の監査でチェ院長が自ら回避申請すべきとする反原発側の市民社会団体の要求にも通じる。月城1号機の閉鎖が正当だと主張する人々は、チェ院長が、政府拠出の研究機関に勤務する原子力専門家と義理の兄弟の関係にあり、原発推進側の論理に傾倒しているとして、このように主張してきた。

 ペク前長官は「『月城1号機の早期閉鎖決定の妥当性監査』という国会の監査請求の趣旨からも、監査は早期閉鎖の決定過程で考慮された経済性、安全性、環境性などをバランスよく検討しなければならないのに、監査院は韓水原(韓国水力原子力)が行った会計的観点からの経済性評価という枝葉的部分にのみ焦点を当て、被調査者の陳述を問答にほとんど反映していない」とし「経済性を問うためには、2009年に韓水原が月城1号機の稼働延長申請前に大規模な事前投資をして経済性評価を歪曲したところから始めるべき」と主張した。

 ペク前長官は「原発推進や脱原発というのは哲学と選択の問題なのに、監査官たちがこれを正しいか正しくないかの問題として裁断し、『月城1号機の早期閉鎖は誤り』という結論をあらかじめ決めておいて、それに合わせるかのように調査を行うのは深刻な問題」とし「監査官たちがエネルギー転換の必要性についての説明は聞こうともせず、原発は最も経済的な電源ではないか、法的に安全だと原安委(原子力安全委員会)が確認しているのに何が問題なのかと聞いてきた時は、原発推進の人物たちが調査しているのではと思ったほど」と打ち明けた。

 調査過程についてのペク前長官の説明は、先月末に調査を受けた韓水原の一部の社外取締役たちの主張とも一致する。彼らは今月初めにハンギョレに対し、監査院が「閉鎖決定は不当だった」との結論に追い込むため、閉鎖に賛成した自分たちに対し、経済性のみを基準として「イエスかノーか」と答えさせる強圧的な調査を行ったと主張している。

 監査官らのこのような偏った監査態度は、チェ院長が職権審理後に担当局長を交代させた後に行われた2次調査の際には、さらにひどくなっていたというのがペク前長官の説明だ。ペク前長官は「前職長官ではあるものの民間人となっている私に対する監査官たちの調査のやり方を見れば、今回の監査において現職の公務員がどれほど苦しんだか、当事者が言わなくても見当がつくだろう」とし「このようなやり方の監査は、国と国民のために黙々と働いている数多くの公務員の士気を低下させ、今後の行政と国政課題の積極的な推進に深刻な影響を及ぼさざるを得ないだけに、せめてこれからは監査が中立性と信頼性を回復してくれることを期待する」と述べた。

キム・ジョンス先任記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )
http://www.hani.co.kr/arti/society/environment/955291.html韓国語原文入力:2020-07-26 20:24
訳D.K

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