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専門家ら "科学ベルトをなぜそこに作るのか理解できない"

登録:2009-12-01 11:10

原文入力:2009-11-30午後10:46:10
‘合同委’議論から‘地域均衡発展’消えて
事実上確定…法・手続き 無視 超法規的
大邱・慶北地域 "横取りされてしまう"

キム・ギョンウク記者,ソン・インゴル記者,パク・ヨンニュル記者

←忠北地域懇談会 大挙不参加
ハンナラ党世宗市特別委員会が30日午後、清州市の忠北道庁で開いた忠北地域代表懇談会が招請人たちが大挙欠席した中で進められている。 清州/キム・ギョンホ記者jijae@hani.co.kr

民官合同委,‘科学ベルト’誘致 推進
国務総理室と世宗市民官合同委員会が30日、科学ビジネスベルト(科学ベルト)を行政中心複合都市(世宗市)の代案として推進することを検討していると明らかにした。しかし、合同委の議論は行政都市問題の核心である‘均衡発展’を排除しており、その内容と手続きが不適切であり、果たしてこういう拙速・一方議論で行政都市案を替えることができることなのか疑問を招いている。

■‘均衡発展・行政部署 移転’が消えた代案
この日、世宗市民官合同委員会は国土研究院が報告した‘科学ビジネスベルト誘致検討’報告書を土台に議論を行った。この報告書によれば、行政都市予定地が△十分な敷地△周辺地域との連係△優秀人材確保△接近性などで科学ベルト敷地として適合するという内容が含まれている。しかし合同委の議論で行政都市問題の契機だった‘地域均衡発展’と‘行政部署移転’は事実上消えた。この日、合同委は行政研究員から政府部署移転問題の報告を受けたが、賛否論議が広がるや後で改めて報告しろと要請した。

チョ・ミョンネ檀国大教授(地域都市計画学科)は「行政都市は国家均衡発展という明確な目的があったのに、これの代替となる教育科学都市や科学ベルトはなぜそこに作るのかが理解できない」として「政府が自足性を理由に行政都市を白紙化し、代わりに該当地域住民たちのために科学都市を作るならば、これこそまさに忠清圏票を意識したポピュリズム」と指摘した。

■科学ベルトのあきれた内容と超法規的論議手続き
国土研究院の報告書はこれが果たして代表的国立研究機関から出たものなのか疑わざるを得ないあきれた内容が含まれている。例えば報告書は、世宗市に科学ベルトを作れば周辺の大田,大徳,忠北五松・梧倉ばかりでなく、嶺南,湖南,江原,ソウル・首都圏など全国に成長波及効果を呼び起こし、今後20年間に236兆ウォンの生産と212万人の雇用を誘発すると主張した。しかしこういう巨大な効果が果たして、どこからどのように出てくるのかについては何の説明もない。

クォン・ヨンウ誠信女子大教授(都市地理学)は「荒野の世宗市にポロッと科学ベルトが一つだけ入るだけで、そのような途方もない効果が出るならばどれほど良いだろうか」と苦々しげに「実際にそのような波及効果が出るならば他の地域で創出される生産と雇用の相当部分が世宗市に流れ出なければならないだろう」と話した。
また政府と合同委は科学ベルトを事実上世宗市に誘致する方針を明らかにすることにより、法と手続きを完全に無視する超法規的な姿を見せた。この日、合同委は「科学ベルト特別法は現在国会係留中であり、現在18都市を科学ベルト候補として検討中であり、定められた基準にしたがって決める」と明らかにした。しかしこの日、国土研の報告と合同委の議論により事実上科学ベルトの世宗市誘致は確定したも同然となった。この日、ピョン・ギョンボム教育科学技術部国際科学ビジネスベルト推進団長も「公募ではないので科学ベルト誘致という話は適切でない」とし「世宗市は立派な候補の一つ」と話した。

■該当地域 "科学ベルトが均衡発展政策なのか"
この日の合同委の発表後、行政都市霧散阻止忠清圏非常対策委員会のイ・サンソン常任代表は「科学ベルト方案は行政都市と均衡発展政策を止めるために出してきた付け焼刃であり、大統領選挙公約も嘘にする李明博政権のもう一つの詐欺」として「行政都市原案死守と李明博政権退陣闘争に拍車を加える」と明らかにした。

科学ベルトを推進してきた大邱慶北地域のイ・チャンヨン地方分権運動大邱慶北本部執行委員長も「科学ベルトを世宗市に集中すれば大邱・慶北は‘鶏を追った犬(追いかけた鶏が屋根に上がってしまい成すすべがなくなった犬の意から、横取りされたの意)’立場になる」として「他地域の発展のためにも行政都市を必ず原案どおり推進しなければならない」と明らかにした。キム・ギョンウク,燕岐,大邱/ソン・インゴル,パク・ヨンニュル記者dash@hani.co.kr

原文: https://www.hani.co.kr/arti/society/society_general/390615.html 訳J.S