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3月31日午後(現地時間)、イランの首都テヘランのアザディタワーに「新型コロナウイルス感染症パンデミック」に対抗して奮闘する世界に向けた連帯の印として、各国の国旗がレーザーで投射されている=テヘラン/EPA・聯合ニュース

　欧州がイランに新型コロナウイルス感染症(COVID-19)防疫のための医療用品を支援し始めた。米国のドナルド・トランプ大統領が、国際社会が合意したイラン核協定を一方的に破棄し強力な経済制裁を加えている中、COVID-19が人道主義的緊急支援の扉を開いた。

　フランスやドイツ、英国の3カ国は米国の対イラン制裁を迂回するために設けられた特殊金融チャンネル「貿易取引支援機関(INSTEX)」を通じて初めて医療用品を支援したと、ロイター通信が31日付で報道した。ドイツのハイコ・マース外相は、「医療用品の第1次分がすでにイランに届いており、今後、追加支援でINSTEXシステムを強化する計画だ」と述べた。ロイター通信は外交筋の話として、今回の船積みと配送は欧州のある輸出企業が担当しており、「秘密保持」のため詳しい内容は明らかにできないと報じた。

　ドイツやフランス、英国は、COVID-19の感染者がそれぞれ世界で5、6、8番目に多く、イランも第7位を記録するほど深刻な打撃を受けており、今回の医療支援はさらに注目を集めている。

　これに先立ち、先月初め、欧州はイランにCOVID-19診断装備や医療用保護装備、手袋など保健医療用品と500万ユーロ規模のパッケージ支援方針を発表した。また、先月16日にはイラン政府が「米政府の違法で非人道的かつ一方的、強圧的な制裁措置が疾病拡散を抑制するイランの国家的努力と力量を持続的に妨害したことは遺憾」だとし、世界保健機関(WHO)とユニセフをはじめとする国連機関と国際社会の医療支援を公式要請した。