原文入力:2009-11-01午後10:00:40
‘作戦計画5029’なぜ問題なのか
韓-米軍当局, 北核流出などシナリオ別計画 作成
‘一方的介入’国際法上 侵略行為 論難 起こすかも
‘作戦計画5029’認定しない中国対応 核心変数に
クォン・ヒョクチョル記者
←金正日北韓国防委員長が平安北道水豊発電所を現地指導したと去る30日北韓官営<朝鮮中央通信>が報道した。キム委員長の水豊発電所現地指導にはキム・ギナム労働党秘書,チャン・ソンテク,パク・ナムギ労働党中央委部長,キム・ピョンヘ平安北道党責任秘書などが随行したと通信は伝えた。 朝鮮中央通信連合ニュース
2005年参加政府の時‘主権侵害素地がある’という韓国の反対で‘概念計画’に止まった北韓の急変事態と関連した5029を‘作戦計画’として具体化するための作業がイ・ミョンバク政府スタート以後、韓-米間で進行していた。‘急変事態’とは政権崩壊など北韓が極度の混乱に陥った状況を意味する。概念計画が北韓で特定状況が発生した場合、韓・米が概略どんな方向で対応するかという概念的シナリオ水準に止まるものとすれば、作戦計画は大隊級以上の兵力動員・配置計画など具体的な軍事力運用計画を盛り込むという根本的な差がある。
韓-米軍当局は昨年9月、金正日北韓国防委員長の健康不安説が外部に知らされた後、北韓の類型別急変事態に備える‘作戦計画’議論を本格化したと分かった。これと関連しウォルター シャープ韓米連合司令官は昨年12月星友会主催‘送年の夕’演説で「韓・米両国軍は今年北韓に対する全面戦争だけでなく北韓の不安定事態,政権交替のようなシナリオに対しても徹底的に備えた」と明らかにした経緯がある。
‘作戦計画5029’が完成されたという一部マスコミの報道に対し合同参謀本部は「事実と違う」と公式否認したが、すでに完成段階だと見られる。実際にシャープ司令官は去る4月大韓商工会議所招請演説でも「北韓の偶発状況に備えた計画を準備中」として「すでにこの計画を練習したし偶発状況の時に直ちに適用が可能だ」と話した。彼は去る9月末ワシントンで軍事専門記者らに会った席では「北韓内食糧,飢謹などの問題で引き起こされる大規模難民問題から派閥間(権力)闘争や政権交替などで造成される非常に不安定な状況に至るまで広範囲なシナリオを検討してきている」と具体的に明らかにした。すでに多様なシナリオ別作戦計画が用意されているという意味だが△北韓核とミサイル,生化学武器など大量破壊武器(WMD)流出△北韓の政権交替およびクーデターなどによる内戦状況△北韓内韓国人人質事態△大規模脱北事態△大規模自然災害などに区分し夫々にともなう対応方案が用意されているものと見られる。
しかし韓-米の‘作戦計画5029’具体化作業は急変事態が戦時状態とは異なるという点で、軍の介入範囲,主権の問題など敏感な争点を抱いている。参加政府時の外交安保ラインの高位要人は1日「参加政府は2005年6月韓-米首脳会談の時、当時ジョージ・ブッシュ大統領と合意し作戦計画5029作成を中断した」とし「これは作戦計画5029が大韓民国主権と関連した重大な問題と判断したため」と話した。この要人は「当時の作戦計画5029実務案は北韓急変事態を準戦時と見て、韓米連合司令官が軍事部門だけでなく全般的な状況対処の主導権を持つとされていた」とし「しかし北韓急変事態は作戦計画5027が想定している北側の南への侵略のような戦争状況とは異なり非戦時状況であるので主導権は当然に大韓民国大統領が行使しなければならないというのが政府の立場だった」と話した。当時、米国はこれを認めた。
原則的には北韓の急変事態の時、韓・米両国がまず介入する国際法的権限があるかも論議の的だ。北韓は国連に加入した独立的主権国家なので、北韓の急変事態の時に韓・米の一方的介入は国際法上‘侵略行為’と見なされうるというのが国際法専門家たち多数の指摘だ。
現実的には中国の対応も核心変数に挙げられる。停戦協定署名当事国である中国は北韓の同意なしに韓国軍や米軍が北韓領域に入ることを想定する‘作戦計画5029’議論自体を認めないという態度だ。
クォン・ヒョクチョル記者nura@hani.co.kr
原文: https://www.hani.co.kr/arti/politics/defense/385241.html 訳J.S