本文に移動

鬱陵島“先端GPS空路”2025年に開港

登録:2019-06-17 00:07 修正:2019-06-17 07:12
2025年に完工する鬱陵空港の鳥瞰図=国土部提供//ハンギョレ新聞社

 鬱陵島(ウルルンド)に先端位置情報システムが装備された空港ができる。今月14日、国土交通部共同取材団は空港建設ムードが熱い鬱陵島を訪ねた。午前9時50分、浦項(ポハン)から出発したサンフラワー号は、3時間35分で鬱陵島の道洞(トドン)港に到着した。航路に代わる空路は2025年に開かれる。鬱陵島の南側の沙洞(サドン)港に新たな防波堤を作り、その内側(23万6000平方メートル)を埋め立て50人乗りの航空機の離着陸が可能な1200メートルの滑走路を作ることになる。空港ができれば、現在6~9時間かかるソウルから鬱陵島までの移動が1時間に短縮される。この日同行したホ・ナユン国土部新空港推進チーム長は「この事業がいつ始まったのか調べてみれば、1969年に釜山地方航空管理局が調査したとの文献が残っていた」として「おそらくそれ以前からこの地域の念願だったのだろう」と話した。

 鬱陵島の“50年の念願”である空港建設は、迂余曲折が多かった。2013年3月に予備妥当性調査を通過して、2015年6月に基本計画(事業費5755億ウォン=約530億円)が樹立されたが、入札が失敗に終わった。政府が沙洞港近隣の可頭峰(カドゥボン)の一部を削り埋め立て工事に活用しようとしたが、建設会社が「強度が弱い岩盤が混じっていて、外部から石を持ってこなければならず事業性が劣る」として入札を放棄したためだ。これに対して政府は2017年12月、埋め立て用の石の一部を陸地から調達する方式に事業を変更し、今年4月には事業費を6297億ウォン(約578億円)に増額した。すぐに施工事業者が選ばれれば、来年4月には着工する。

空港ができる鬱陵島沙洞港全景=国土部提供//ハンギョレ新聞社

 キム・ビョンス鬱陵郡長は「1年の3分の1程度は(気象の悪化で)船が通えないので、空路が開かれることになり住民たちは喜んでいる」として「計画どおり2025年5月までに完工するよう、支障なく進めてほしい」と話した。航空需要は2030年に89万人、2050年には109万人と予測されている。キム郡長は「観光客が多く来れば、食物などのゴミが問題になるので、環境部と(対策を)議論している」として「(観光客を年間)100万人に制限し、自然環境を維持しようと考える」と付け加えた。

 鬱陵島には、空港と共にGPS位置情報システムのアンテナの役割をする基準局が道洞灯台に設置される。既存の位置情報の誤差(9~17メートル)を受信し、中央処理センターに送る役割を担当する所で「国家精密位置サービス」の核心施設だ。このシステムが完成すれば、航路の衝突リスクも減り、韓国全域にさらに正確な位置情報を提供できることになる。ナム・キウク韓国航空宇宙研究院事業団長は「このシステムが構築されれば、現在のGPS性能が10倍程度向上する。一次的に来年下半期に完成すれば、一般国民が(ナビゲーションなどで)先に利用し、航空側には認証を受けた後2022年10月から使うことを目標にしている」として「鬱陵空港で航空機がこの信号を利用して安全に着陸できることになる」と説明した。

キム・テギュ記者、国土部共同取材団 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )
https://www.hani.co.kr/arti/economy/economy_general/898064.html韓国語原文入力:2019-06-16 20:32
訳J.S