本文に移動
全体  > 経済

家計・中小企業‘借金’1年で60兆 増える

登録:2009-10-19 09:53
https://www.hani.co.kr/arti/economy/economy_general/382519.html

原文入力:2009-10-18午後08:57:21
低金利放置すれば‘バブル爆発’憂慮

アン・ソンヒ記者

世界金融危機が発生した後、1年で国内家計と中小企業の借金が60兆ウォンも増加したことが分かった。景気低迷により所得は足踏みをしているが、借金だけが大きく増えたのだ。このために政府と韓国銀行は家計と中小企業に対する打撃を憂慮し金利の引き上げを継続先送りしている。だが、こういう低金利基調が家計と中小企業の過度な借入を煽り全体経済が‘低金利下の借金増加’の悪循環に陥る危険が高まっている。

18日金融監督院資料によれば、金融危機が勃発した昨年9月末に616兆9000億ウォンだった金融圏全体の家計貸出残額は去る8月末には645兆4000億ウォンに28兆5000億ウォン増えた。先月にも住宅担保貸出だけで3兆7000億ウォンが増加した。中小企業貸出は銀行圏だけで昨年9月416兆7000億ウォンから今年9月には444兆6000億ウォンに28兆ウォン増加した。貯蓄銀行など非銀行圏を合わせれば30兆ウォン近く増えたと推定される。金融研究院のチャン・ミン マクロ経済室長は「金融危機以後、米国,ヨーロッパなどでは政府の借金は増加したが、家計と企業部門はむしろ減った」とし「反面、我が国の民間部門では経済活動は振るわないが借金は全く調整されなかった」と話した。

こういう現象の最も大きな原因としては低金利が挙げられる。今年の初め、金融危機が景気低迷につながるや不動産価格が下落し家計と中小企業貸出延滞率が上昇し始めた。韓銀は基準金利を史上最低の2%まで低くする非常措置で対応した。以後、家計所得と中小企業実績は相変らず振るわなかったが、延滞率は下がり不動産は上昇傾向に持ち直した。貸出も同時に増えた。景気低迷で減った所得を金を借りて埋めたり貸出で不動産を買い始めたのだ。チェ・ソクウォン三星証券研究員は「現在、物価上昇率(2.2%)を勘案した実質基準金利はマイナスなので不動産価格が上がり借入が増えるほかはない」と話した。マイナス成長でも低金利を土台に資産バブルが起きているということだ。

それでも政府側は金利の引き上げに強く反対している。金融委員会関係者は「家計負債の副作用は大きく分けて家計貸出不良と不動産バブルだが、まだどちら側も兆候がない」とし「今は金利を上げる時ではなく、景気を生かし雇用を増やさなければならない時」と話した。イ・ソンテ韓銀総裁も最近こういう政府の論理に手を挙げる雰囲気だ。

だが一部専門家たちと韓銀内部では低金利が借入を誘発し借金規模が大きくなれば金利上昇にさらに弱くなる‘低金利依存型’悪循環が起きているという憂慮を示している。こういう悪循環にともなう災難の代表的な事例が米国のサブプライム(非優良住宅担保貸出)事態だ。匿名を要求した韓銀高位関係者は「所得が借金に耐えられなかったり不動産価格が下落すれば家計不健全が大きく膨らむことになる」とし「今は少しずつ金利を上げ借入を減らしていかなければならない」と話した。 アン・ソンヒ記者shan@hani.co.kr

原文: 訳J.S