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「でたらめな通訳・虚偽の面接調書…悪意的な難民審査を打ち切れ」

登録:2018-07-19 09:49 修正:2018-07-19 10:00
法務部の難民面接調書操作被害者と難民人権センター、財団法人トンチョンは18日午前、ソウル中区の国家人権委員会前で記者会見を開き「悪意的難民審査を打ち切り、きちんとした審査を受ける権利を保障せよ」と叫んだ。被害者のAさんが発言している//ハンギョレ新聞社

 韓国に留まっている人道的在留者のAさんは、二回の難民審査にいずれも落ちた。法務部ソウル出入国外国人庁の公務員B氏と通訳者のC氏が虚偽で作成した面接調書のためだった。Aさんの最初の面接調書には「何の問題もないが単に仕事のために韓国に来た」と、Aさんが言ってもいない言葉が堂々と書かれており、二回目の面接ではAさんの供述が捏造された最初の面接調書と反するという理由で難民申請を断られた。それだけでなく、面接の過程で「礼儀正しく座れ」「あなたは絶対に韓国で難民になることはできないからマレーシアに帰りなさい」など侮辱的な言葉も聞いたという。

 難民人権センターと財団法人トンチョンは、Aさんのように難民面接調書が虚偽で作られた事例をこれまでに19件確認したと明らかにした。これに対し難民審査被害者らとともに18日午前、ソウル中区(チュング)の国家人権委員会前で法務部を糾弾する記者会見を開き、「悪意的な難民審査を打ち切り、きちんとした審査を受ける権利を保障しろ」と叫んだ。難民人権センターの活動家のク・ソヨン氏は「難民たちは生存のための最小限の物だけ持って脱出したため、供述が最も重要な証拠なのに、これが虚偽で作成されたというのは難民として認められ生活を営む機会を剥奪されたこと」だとし、「難民審査がきちんと行われる救済策を用意し、虚偽の調書作成に加担した公務員たちを懲戒処分せよ」と声をあげた。

操作された面接調書のコピー。難民人権センターと財団法人トンチョンは「被害事例19件はすべてこれと同一の質問と回答をしたことになっていた」と明らかにした=難民人権センター提供//ハンギョレ新聞社

 主催側が説明した内容を総合すると、19件の被害事例はいずれもB氏とC氏が担当した面接であり、操作された内容も同じだった。B氏とC氏は面接調書を作成し、難民たちがどんな迫害を受けたかを説明する部分で「金を稼ぐために難民申請をした」、「難民申請書に記載された事由はすべて事実でない」と、難民たちが言っていないことを書いたことが明らかになった。難民申請者は彼らが虚偽で作成した面接調書を根拠に難民不認定の決定を受け、再申請をしても虚偽面接調書のためにまた難民申請が拒否されていると話した。

 この日の記者会見に参加した難民人権センターのキム・ヨンジュ弁護士は「制度を濫用し権限を乱用しているのは、難民申請者ではなく法務部」だとし、「このような不正行為を防ぐために難民法には難民の面接時に録音や撮影を行うように規定されているが、被害事例は一件も録音も録画もされた記録がない」と話した。さらに、「似たような被害事例がさらにあると判断され、法務部に当該公務員たちが進めた面接に対する全数調査などを要求したが、法務部は現状を公開せず、訴訟がかかった事例のうち法廷で不利な判決が予想される事件だけを職権取り消しするなど、消極的に対応している」と話した。

チェ・ミニョン記者(お問い合わせ japan@hani.co.kr )
https://www.hani.co.kr/arti/society/society_general/853783.html韓国語原文入力:2018-07-18 21:14
訳M.C