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“次上位層 無償保育? 追加費15万ウォン 手にあまる”

登録:2009-01-09 16:28

原文入力:2009-01-09午前12:12:01
 [民生ニューディール]庶民経済再生緊急提案
⑦共稼ぎも保育料で腰曲がる

チョン・セラ記者チョン・ヨンイル記者

←共稼ぎをする娘夫婦のためにムン・某(72)氏が8日午前ソウル,江西区,禾谷洞(ファゴクトン)の家で生後4ヶ月になる孫娘を世話している。夕方遅くまで子供を見てくれる保育所を探すのが難しいうえに施設に対する不信が大きくて‘実家のお母さん’等、父母の世代が養育を引き受けることになることが度々だ。 チョン・ヨンイル記者 yongil@hani.co.kr

政府は今年の下半期から0~4才幼児を持つ所得下位50%家庭について標準保育料を全額免除するなど支援を大幅に増やした。だが中産層・庶民の保育負担を減らすことは容易ではないようだ。中産層は私教育市場が割り込んだ保育料‘追加金’構造に腰が曲がっている。低所得層・庶民は色々な費用が追加でかかる‘無償’保育に失望するほかはない。所得水準が異なる共稼ぎ2家庭の保育の悩みを通じて経済危機下の私たちの保育体系の実状を覗いて見る

←保育施設保育料実質負担構造

保育所は無料だと思っていたが
実は保育量払うのが大変だ
小学校入学の後がさらに心配

150万ウォン共稼ぎ 私設保育所選択

ソン・某(35・女・ソウル,始興本洞)氏夫婦には七才,五才になる二人の子供がいる。彼ら夫婦はアパート ベランダを拡張するなど家修理職を一緒にしているが、二人で月間140万~160万ウォンを稼ぐ。ソン氏は夫がボイラー設備やセメント工事をする時、清掃のような雑用を手伝っている。夫一人で仕事をすることは難しく、別に働き手を使うには収入があまりに少ないからソン氏が仕事の手伝いをすることにしたのだ。

夫婦が仕事に行こうとすれば直ぐにも子供を預ける所が問題だった。実家や婚家は地方あり遠いし、子供を引き受けてくれる状態でもなかった。工事現場はいくら遠くても朝9時までには行かなければならなかいし地方で仕事をしたり仕事が多い日には夕方8~9時に退勤することは頻繁にあることだった。

そうするうちに色々な事情を見てくれる家の近所の家庭保育施設のほかは代案がなかった。ソン氏は「区立の子供の家(保育所)が施設もはるかに良くて保育料も安いが、時間がぴったり決まっていて夕方7時までに子供を連れに行かなければならなかった」として「町内子供の家は退勤が遅くとも子供を見て夕食も用意してくれると言うので他のものは探しても無駄だった」と話した。

‘次上位無償保育’,実状は違う

ソン氏の家は千万ウォンの保証金に家賃30万ウォンを払う部屋二部屋の多世代住宅だ。一時‘基礎需給’を受けたりもしたが、今は次上位階層に属する。ソン氏の家は昨年子供の家に月々15万ウォン余を払った。次上位階層はたいてい無償保育を受けられると思ったが、実際にはそうではない。必ず出さなければならないお金ができる。政府は昨年、低所得層家庭を1~5階に分けて、標準保育料の100~50%を支援した。ソン氏の家は2階に入ったおかげで二人の子供とも標準保育料16万7千ウォンを全額免除さRてた。だがソウル市が定めた保育料上限ラインは23万1千ウォンで、標準保育料を上回る。16万7千ウォンを100%支援されても不足する差額は出さなければならないという話だ。

ソン氏の家も子供一人当り6万4千ウォンずつ毎月12万8千ウォンの差額を負担した。また上の子の英語特講費として月3万ウォンがさらにかかった。そうするうちに毎月15万余ウォンを保育料として支出しなければならなかった。ソン氏は「次上位階層ならば子供の家に無料で通えるものと思ったが、私たちの収入には負担になるお金をきちんと出している」と話した。

←幼児月平均養育費現況

収入不安に10万ウォン余り園費も延滞

ソン氏の家は月平均150万ウォンの収入で、家賃30万ウォンと子供の家費用15万ウォンを払えば、100万ウォン内外のお金で4人家族が1ヶ月を暮らす。その上に収入も経済危機以後、より一層不安定になり仕事が少ない月には直ちに赤字が出るはずだ。ソン氏は「一度赤字が出れば以後数ヶ月まで余波がずっと残る」として「時々園費が遅れるけれど子供の家の院長様が事情を分かってくれる方で有難い」と話した。

そうするうちにソン氏の子供たちは中産層以上でたくさんするネイティブスピーカー講師の英語教育のようなものの夢も見にくい。夫婦が仕事をする時間に子供たちの食事と安全を用意する所があるだけでも満足しなければならない状態だ。同じ年頃の子供たちは早目に学習誌でハングル・算数・漢字の勉強をするというが、毎月出て行く15万ウォンすら手にあまるのに保育費や私教育費にこれ以上支出をするのは難しい。その上、上の子が今年小学校に入るとすぐに金のかかることがさらに生じるのではと心配だ。

ソン氏は「子供の家に行ってきた子供たちが英語や音楽授業の話をすれば、それでもあれこれ習うようで幸運の気がしたりした」として「両親としてきっちり基本だけでもしたい気持ちで共稼ぎをしているが収入がいつもつパッとしなくて心配」と話した。

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550万ウォン儲ぐ中産層イ氏の家

‘住込み家政婦’の月給が150万ウォン
教育費までで収入の半分支出
他人に子供任せて不安感も

在中同胞‘子守’選択

イ・スヨン(32・仮名・ソウル,長安洞)氏は8年目の学院講師として仕事をする‘職業ママ’だ。2002年に結婚して五才の息子と1歳にならない娘がいる。幼い兄弟姉妹は月150万ウォンで住み込みで雇用した在中同胞女性が世話しており、イ氏は彼女を‘おばさん’と呼ぶ。イ氏も初めは見慣れないおばさんを家に入れるつもりはなかった。イ氏は2004年上の子を産んで百日ぶりにまた仕事を始めた。イ氏の月収は300万~350万ウォンだが夫の月給は250万ウォンだった。共稼ぎをしなければ生活がギリギリなことが明らかだった。

子供が問題だった。実家は江原道で姑は健康を損なっていた。町内の子供の家は夕方7時30分前に子供を迎えに来るようにといった。 夫が‘定時になるやいなや退勤’して子供を世話をみることにしたが、夫は「社会生活が大変だ」としてわめいた。結局2007年2月、中国,黒龍江省出身の‘住込み家政婦’を雇った。イ氏は「全くの他人と一緒に住むというのが不便で費用負担も大きかったが、二番目の妊娠計画を立てて見ると他に方法がなかった」と話した。

‘おばさん保育’の不安

昨年4月、二番目を身ごもり臨月になったイ氏はいつものように学院に出勤した。ところが夕方早い時間に子供の家から電話がきた。叔母さんが子供を連れにこないし連絡もつかないということだった。驚いたイ氏が家に帰ってみると、おばさんは酒に酔って寝ついていた。 同じアパート団地で仕事をする在中同胞おばさんどうしイ氏の家に集まって遊んで酒を飲んだようだった。イ氏は1年以上一緒に住んだ叔母さんをその日で解雇し、子供は江原道の実家に任せなければならなかった。

厳しい経験をしたが、イ氏は昨年5月二番目を産んで再びおばさん捜しをした。面接を12人もした後、上海出身の叔母さんを選んだ。だが今でも不安になり‘ママがいない時、おばさんが何をしたの’と上の子に訊いたりする。

話のできない子供を任せた場合、不安は極に達する。インターネット育児カフェには住込み家政婦を信じることができなくて小型録音機を設置した経験談が多く上がっている。イ氏は「私の友人も住込み家政婦にわからないように録音機をしかけておいてサウナの休憩用小部屋に赤ん坊を寝かせておいて花札賭博を打っていたのを知った」と伝えた。

共稼ぎ収入の半分は保育費と私教育費

住込み家政婦は子供の安全や食事を用意するだけ、教育を期待することは難しい。イ氏もやはり上の子を幼稚園にやって学習誌教育も別にさせる。そうするうちに夫婦の月間収入の半分280万~290万ウォンが二人の子供の保育費と私教育費で使われる。住込み家政婦に出て行くお金だけで月150万~160万ウォンで、上の子の英語幼稚園費が月80万ウォンだ。一般幼稚園も名が知られたところは英語特講を追加すれば園費が月60万ウォン余りだとして最初から英語幼稚園を選んだ。

昨年ソウル市保育料上限線は四才は23万1千ウォンだったが、現場学習費・特講費のような‘追加金’がかかると軽く三倍を越えた。彼らはその上におむつ・粉ミルク代と上の子の学習誌費用などで月々40万~50万ウォンをさらに使う。

結局月550万~600万ウォンの収入から色々な費用を除けば250万~300万ウォン内外が残る。イ氏夫婦は余ったお金で150万~200万ウォンを積立金や保険料などに入れて、100万ウォン程を生活費と各種慶弔費に使う。イ氏は「夫の収入だけでは子供たちの私教育費や大学授業料,老後対応が不可能だ」として「やっとの思いで共稼ぎをしても保育費は雪だるまのように増え心は常に不安だからあきれてしまう」と話した。

チョン・セラ記者seraj@hani.co.kr

https://www.hani.co.kr/arti/society/society_general/332158.html

原文: 訳J.S