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教科書修正 仮処分申請 棄却

登録:2009-01-09 13:35

原文入力:2009-01-08午後09:02:40
著者ら “裁判所が検認定制を否定”

パク・ヒョンチョル記者キム・ソヨン記者

裁判所 “教科部指示従うことに約定”
著者ら “行政手続き履行するという意”

裁判所が教育科学技術部の歴史教科書修正指示と出版社の一方的修正に反発した著者らが出した仮処分申請を棄却した。著者らは裁判所が現政府の好みに合わせた教科書修正に正当性を付与し検認定制度を否定する決定を下したとし反発している。

ソウル中央地方民事合議50部(裁判長イ・ドンミョン)は8日キム・ハンジォン(50)韓国教員大教授など金星出版社の高等学校<韓国近現代史>執筆者5人が教科部指示により教科書を直そうとする金星出版社を相手に出した著作人格権侵害禁止仮処分申請を棄却した。裁判所は「教科書も著者の同意なしでむやみに直すことはできないが、著者らと出版社とが教科部の修正・改編指示を誠実に履行することを約定した以上は教科部の指示に従わなければならない」と明らかにした。

キム教授などと出版社は2001年3月‘教育部の修正・改編指示があれば著者は資料を出版社に提出するべきで出版社は著者の要求と教育部指示により教科書を修正・改編しなければならない’という内容の出版契約を結んだ。この約定は裁判所と著者らの解釈が交錯しながら争点になった。著者らは「教科部の指示があっても著者らが同意してこそ教科書を修正することができる」と主張したが、裁判所は「著者と出版社は教科部の修正命令に従うべきで、‘修正命令により’著者らが修正を要求すれば出版社はこれに従わなければならない」と解釈した。

著者のホン・スングォン(54)東亜大教授は「出版社と結んだ約定は‘修正・改編など行政的な手続きに誠実に従う’という内容であり、政府が思いのままに教科書内容を直すのに同意するということではない」として「著者は文に対する責任を負う立場であるのに、裁判所は著者らを‘代筆者’に転落させた」と批判した。キム教授などの代理人であるキム・トヒョン弁護士は「裁判所は検定手続きなどを無視したまま一方的に押しつける教科部の指示にまで従わなければならないと約定を拡大解釈した」として「検認定制度の趣旨を根本的に否定するもの」と語った。

教科部は1月中に修正された教科書の印刷を始め2月中旬までに各学校に配布する計画だ。今回の決定で<韓国近現代史>教科書の修正作業は教科部の意図どおり進行されると展望される。著者らが抗告しても印刷前に結果が出ることは難しいためだ。また<韓国近現代史>教科書は7次教育過程改編により2010年まで使われ2011年からは国史と世界史,近現代史をまとめた新しい歴史教科書が出てくる計画なので著者らが本案訴訟で勝っても教科書修正を元に戻すことは難しくなった。

パク・ヒョンチョル,キム・ソヨン記者fkcool@hani.co.kr

https://www.hani.co.kr/arti/society/society_general/332186.html

原文: 訳J.S