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権力機関, 人権侵害‘是正勧告’完全無視

登録:2009-09-10 09:20

原文入力:2009-09-10午前06:49:39
警察・拘禁施設 人権委勧告にも‘回答0’
現政府になり政府機関無視事例急増
人権委前事務総長“ろうそく集会後 露骨に”

ホン・ソクチェ記者,キル・ユンヒョン記者

国家人権委員会から人権侵害という指摘と共に対策準備の勧告を受けても‘検討中’としながら無視する政府機関の事例がイ・ミョンバク政府になった以降、急増していることが分かった。こういう実態は人権保護を最優先にしなければならない警察と拘禁・保護施設側で目立った。

9日<ハンギョレ>が情報公開請求で確保した人権委資料によれば、人権委が昨年受付・調査した‘人権侵害陳情事件’の内、該当機関に懲戒や緊急救済などが必要だと勧告した258件の中で該当機関が何の回答もしない事例が76件(29.4%)にもなった。これは人権委が本格活動に入った2002年以後で最も多い数値だ。人権委法には勧告を受けた該当機関が人権委に対し受け入れ・一部受け入れ・受け入れ拒否などを知らせるようになっている。

特に警察は昨年人権委の勧告を受けた35件(76件中46%)に対して、何の返事も出していない。人権委は△暴力引き止め者に対する軍靴攻撃△落伍した鎮圧警察官を保護したり治療した市民・医療スタッフに対する攻撃△散水車と消火器を動員した攻撃的鎮圧作戦などを繰り広げた鎮圧責任者の懲戒などを勧告した事例がある。当時人権委は警察・市民など256人の関連者を調査し動画・診断書など証拠数百点を確保し勧告の根拠を提示した。

警察はこの他にも戦闘・機動警察部隊内の苛酷な行為、補助者なしで知的障害の10人を不当調査した該当警察官に注意措置をするよう勧告を受けても黙殺無返答だ。警察は昨年人権委が下した‘懲戒勧告’ 30件の内29件を占めた。これと関連して<ハンギョレ>は警察庁キム・ホユン スポークスマンに警察の公式立場を質したが答弁を聞くことはできなかった。

拘禁・保護施設も昨年人権委勧告18件(24.7%)を受けたが、受け入れ可否を明らかにしていない。ここには△息ができないほど捕縄をきつく絞めた刑務所△恣意的判断で特定記事を削除し新聞を提供した拘置所△保護義務者の退院要請を許さないうつ病治療病院などが含まれている。

今年に入ってからも政府機関らは先月末までに人権委が出した勧告49件の内、31件(63.3%)に対して処理可否を明らかにしていないことが分かった。この31件の中では警察と拘禁・保護施設が最も多く各々12件と15件を占めた。

一方、キム・チルジュン前人権委事務総長(弁護士)はこの日<ハンギョレ>とのインタビューで「警察など国家機関は現政権執権後、特に‘ろうそく集会に対する警察対応に人権侵害があった’という人権委決定以後、露骨に人権委を無視している」と話した。彼は続けて「人権委が今のように国家機関と国民の間の葛藤を調節する緩衝の役割に失敗するならば、それにともなう政治的負担は政権の持分になるほかはない」と指摘した。

昨年、人権委が政府機関を相手に出した人権侵害関連勧告は委員会スタート以後、初めて200件を越え現政権になって人権状況が急激に悪化しているという憂慮が出てきている。以前の最高記録は参加政府の時の2006年184件だった。 ホン・ソクチェ,キル・ユンヒョン記者forchis@hani.co.kr

原文: https://www.hani.co.kr/arti/society/society_general/375976.html 訳J.S