原文入力:2009-09-01午後09:24:11
イ・ビョンスン社長体制 1年
批判プログラム飼い慣らし政府に不利なニュースは縮小
製作費減らし黒字転換…“放送の質落ちて公共性退色
クォン・クィスン記者
←KBS信頼度急落…受信料引き上げに‘オールイン. キム・ヨンフン記者kimyh@hani.co.kr
イ・ビョンスン<韓国放送>社長体制が先月27日に1周年をむかえた。公共映像性と独立性の旗じるしを掲げ就任した‘イ・ビョンスン号’に対する評価はあまり好意的ではない。国民ではなく権力の顔色を伺い顕著な公共映像性向上努力はせずに受信料を引き上げにだけオールインしたという批判の声がより大きい。
信頼度の急激な下落は‘イ・ビョンスン号’の去る1年を凝縮的に示す。<時事IN>調査(去る7~8月,成人男女1000人対象)によれば、韓国放送(29.9%)の信頼度は<文化放送>(32.1%)に次ぐ2位に押し出された。2年前に比べ13.2%ポイントも落ちた。
■鈍った権力監視
イ・ビョンスン社長は就任辞を通じ△公正性と中立性の確立△公共映像性と独立性確保△創意性と自律性を付与するものの責任と節制ある組織などを明らかにした。
こういう意図が正しく具現されたかに対して懐疑的な反応が多い。むしろ、その反対の結果をもたらしたという評価も少なくない。機械的中立という名目の下、批判の刃が鈍り自然に‘政権偏向性’が強化されたということだ。
イ社長は就任と同時に製作陣交替等を通じて‘時事トゥナイト’のような批判指向が強いプログラム馴らしに出た。こういう‘批判性去勢’はニュースにもそのまま現れる。イ・ジヘ民主言論市民連合モニター部長は「(韓国放送のニュースが)大統領の個人的行動を面白みなく報道したり政権の誤りを庇い、側近に対する敏感なイシューは縮小したり報道しないことにより大統領持ち上げに出た」と分析した。民主言論運動市民連合側は韓国放送が主要イシューに対して正面追跡するというよりは批判世論を鎮めることに汲々としたと分析した。例えば大学教授らの時局宣言が野火のように広がるや‘保-革対決’(6月8,9日)という‘水で薄める報道’で本質を曇らせた。大統領側近のポスコ人事介入主張やハン・スンス総理の子息による20億株式投資疑惑など政権に不利な内容は報道さえしなかった。イ・ミョンバク大統領の談話も反論なしに昨年10月から隔週ごとに韓国放送ラジオ電波に乗っている。
■受信料引き上げにオールイン
イ・ビョンスン社長は去る1年間、顕著な経営成果を出すことに没頭した。その結果、今年前半期97億ウォンの黒字を出した。イ・ビョンスン社長はこういう‘成果’を踏み台として受信料引き上げをゴリ押ししている。この間、受信料引き上げ企図の障害物だった‘放漫経営論’がこれ以上拠って立つ場所がないため今回は受信料を上げる時になったという論理だ。韓国放送は今月から受信料引き上げの正当性を知らせるキャンペーン性放送広告も送出する計画だ。チェ・シジュン放送通信委員長が受信料現実化に対する国会論議を促すなど政府・与党も受信料引き上げに同調している。
韓国放送の相当数の構成員たちは受信料現実化に対しては共感するが黒字で反転した経営数値に対しては冷笑的な反応を見せている。黒字反転の最も大きい‘功’は製作費絞りだ。当初製作費予算の10%を越える239億ウォンが削られた。こういう費用削減はどうしてもプログラムの質の低下につながり、公営放送の価値を退色させるほかはないのではないかという批判が出てくる。あるディレクターは「製作費が削られ費用が多くかかる長期企画が減り、機械的均衡を武器に内部統制をするため良いアイテムが出てこず、これはプログラム競争力下落につながり更に信頼度下落というブーメランで戻っている」と吐露した。
シン・デソプ前韓国放送理事は「KBS経営は黒字経営が重要なのではなく公共サービスをどれくらいきちんとしたかが重要だ」として「忠誠競争で政権追従放送を行い、政権はより一層突撃隊になってくれることを願っている」と批判した。これに対してカン・ソンギュ韓国放送広報チーム長は「権力の様子伺いという一部批判があるが、製作陣たちはバランスを取って公正放送のために努力している」と弁明した。 クォン・クィスン記者gskwon@hani.co.kr
原文: https://www.hani.co.kr/arti/society/media/374316.html 訳J.S