原文入力:2009-08-27午後08:31:04
ライボ金利 16年ぶりに逆転…米 低金利政策 当分持続
円と金利差小さく 円金利低く米国発 資金大移動‘うーん’
クォン・テホ記者
←ドル・円 ライボ金利推移
16年ぶりにドルが円より‘価格が安い通貨’になった。<ウォールストリート ジャーナル>は今月に入り、短期資金の流れを示す主要指標である‘3ヶ月ライボ’(ロンドン銀行間金利)が去る1993年5月以後、初めてドル物が円物より低くなったとし、“ドル キャリー時代が開かれた”と27日報道した。
‘ドル キャリー’とは‘円キャリートレード’に対抗した用語で、過去に国際金融市場で金利がゼロ水準の日本円を借り米国国債やユーロ貨幣など他の通貨資産に投資するケースが多かったが、今は逆にドル貨幣を借り他の通貨を買わなければならない条件が造成されたということだ。過去‘円キャリートレード’が活発だった時は、金利の安い日本円が調達通貨のように使われたりもして外国為替市場で日本円売り需要が多く、日本円は持続的な下落傾向から抜け出すことができなかった。
3ヶ月ドル ライボは金融危機が最高潮に達した昨年10月には記録的な4.81875%まで急騰した。しかし去る5日には0.37188%まで落ち0.38813%を記録した3ヶ月円ライボと逆転し、26日現在までこの水準を維持している。
ドル貨幣の市中金利が下がった表面的な理由は米国が連邦基金金利をゼロ水準まで落としたためだ。また金融危機直後には市場参加者らがみな安全資産のドル貨幣を求めたためにドル貨幣金利が暴騰するほかはなかった。最近、ドル貨幣金利が沈んだのは今は息を継いで反対にドル貨幣の代わりに投資価値が高い金融資産に視線を転じ始めたと見ることができる。これは信用梗塞が緩和され世界経済も自信を取り戻す信号と解釈される。
何より財政赤字,医療保険改革のための莫大な資金需要,10%に肉迫する失業率などにより米国政府が今後も金利を低い水準に維持するほかはないだろうという展望が、ドル貨幣金利下落をさらに煽っている。また2010年、中間選挙を控えたバラク・オバマ行政府が金利引き上げに保守的になるほかはない。経済が悪い時、選挙を控えて金利引き上げをするというのは政治的にはナンセンスだ。
しかし専門家たちは現在の‘ドル キャリー’時代が以前の‘円キャリー’時代とは異なる様相を帯びると見る。ドル貨幣と日本円の金利差が僅かな水準であり、ドル貨幣だけでなく日本円金利も非常に低いために米国から莫大な資金が日本に流入するような現象は起きないと見ている。また日本も景気低迷を抜け出すことができずに金利引き上げに出る計画は見られなくなっているためだ。 ワシントン/クォン・テホ特派員ho@hani.co.kr
原文: https://www.hani.co.kr/arti/international/globaleconomy/373482.html 訳J.S