原文入力:2009-08-22午前12:04:43
シン・グィヨン氏一家 4名 再審で無罪…裁判所 “晩時之歎” 謝罪
シン・ドンミョン記者
←1980年スパイとして問われ各々懲役15年と10年の刑を宣告され服役したシン・グィヨン(72・左側)氏とシン・チュンソク(71)氏が21日、釜山地方裁判所で無罪を宣告された後、悪夢のようだった過ぎた歳月を回想している。 釜山/聯合ニュース
1980年いわゆる‘遠洋船員シン氏一家スパイ団’事件の被害者4人が29年ぶりに裁判所の再審で寃罪を晴らした。
釜山地方裁判所第6刑事部(裁判長 チェ・チョルファン)は21日、国家保安法と反共法違反,スパイ罪で各々懲役3~15年の重刑を宣告され服役したシン・グィヨン(72)氏とシン・チュンソク(71)氏など4人に対する再審宣告公判で全員無罪を宣告した。
裁判所は「被告人らが控訴事実の犯行をしたと認めるに足る何の証拠もなく捜査機関による不法拘禁と拷問,脅迫によって事実と異なる自白をした点が認められる」として「警察の訊問調書と自白書,一部証人の陳述は被告人が同意しなかったために証拠能力を持つことができない」と判決した。
裁判所はまた「被告人らは当時法廷で捜査機関の拷問などの事実を明らかにしたのに関わらず、裁判所は控訴事実を認定した」として「その間、被告人らと家族が被った苦痛に比較すれば今日の判決は遅きに失したが被告人らと家族に深い慰労と謝罪の言葉を申し上げる」と明らかにした。シン氏は「30年近くにわたって着せられた汚名を遅まきながらも雪ぐことができ多少慰労になる」として「韓国社会で殺人犯よりさらに恐ろしい罪人スパイに問われたためにこの間、夫として父親としての役割もできなかった」と話した。
遠洋漁船船員だったシン氏をはじめとして、兄シン・ポギョン氏,父の従兄弟シン・チュンソク氏,従兄弟の義弟ソ・ソンチル氏など4人は1980年2月朝鮮総連幹部と知られる在日同胞シン・某氏からお金と指令を受けとり国家機密を渡したという疑惑で警察で2ヶ月間にわたり拷問を受け裁判所で有罪を宣告された。これらは1994年と97年の2回裁判所に再審を請求したが相次いで棄却されて、2007年2月真実・和解のための過去史整理委員会から裁判所に対する再審勧告を受けた後、その年7月に3回目の再審を請求し無罪宣告を受け取った。
再審請求人4人の中で、シン氏の従兄弟の義弟と兄は1989年と2000年服役中と出所後に拷問の後遺症で亡くなった。
釜山/シン・ドンミョン記者tms13@hani.co.kr
原文: https://www.hani.co.kr/arti/society/society_general/372470.html 訳J.S