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毎年2桁成長…加熱する韓国オンラインショッピングの出血競争

登録:2017-02-14 23:33 修正:2017-02-15 11:56
韓国オンライン・ショッピングモールの取引額推移//ハンギョレ新聞社

 韓国のオンラインショッピング市場は毎年2桁成長をしながら売上規模は65兆ウォン(6.5兆円)に肉迫しているが、企業等の赤字幅が拡大し流通業態間の境界も崩れて“チキンゲーム”に陥る憂慮が高まっている。

 14日、オンラインショッピング業界の話を総合すれば、主要ソーシャルコマースとオープンマーケットの昨年の営業赤字規模は1兆ウォン(約1千億円)に達すると推定される。まず、ティモン(Ticket Monster)、クーパン(Kupang)、ウィメプ(Wemakeprice)の営業赤字が2015年より改善されなかった。2015年にこれら3社の営業損失規模はそれぞれ1419億ウォン(約138億円)、5470億ウォン(約530億円)、1424億(約139億円)ウォンに達した。2014年には損失が1000億ウォンを超えたところはクーパン(1215億ウォン)1社だけだった。ティモンの関係者は「4月の実績公示で正確な数値が出てくるだろうが、2015年と赤字水準が同程度と見られる」と話した。クーパンも事情は同様だ。ウィメプだけが1千億ウォン水準に赤字幅が縮小すると期待した。2大オープンマーケットの一つである「11番街」も、昨年2000億ウォン近い赤字を出したことが分かった。この4社の損失額だけ合わせても1兆ウォンに肉迫する規模だ。Gマーケット・オークションを運営するイーベイコリアだけが、2015年に続き800億ウォン台の営業利益をおさめ、主要電子商取引業者のなかで唯一黒字を出した。

 売上の規模だけを見れば、ソーシャルコマースの成長は著しい。2007年に7900億ウォンだった売上規模が2015年には8兆ウォンへと10倍以上に増えた。だが、ただの1年も営業利益を出したことはない。市場先行獲得のために、かつて大型マートが行った“10ウォン戦争”がソーシャルコマースとオープンマーケットに移ってきたうえに、無料配送・弾丸配送などの配送競争をしながら運送と物流システムに投資を伸ばしたためだ。あるソーシャルコマース関係者は「オンラインは急成長市場なので、当面の損益を合わせるよりは市場の先行獲得が重要で、時には出血競争も避けられない」として「2018年か2019年までは市場を育てて売上を増やすことに力点を置き、徐々に赤字幅を減らしていくことが大まかな展望」と明らかにした。

 今月初めに統計庁が発表したオンラインショッピング取引額は、昨年は64兆9134億ウォン(約6兆4400億円)に達し、前年度より20.5%増えた。成長が微々たるオフライン流通もオンライン市場の強化に集中し、ソーシャルコマース、オープンマーケットのようなオンラインショッピング業態間の境界も崩れている。おむつや粉ミルクのような反復購買生活必需品の売上を、オープンマーケットとソーシャルコマースに奪われたイーマートは、昨年最低価格競争に乗り出しオンライン・イーマートモールの売上が前年に比べて26.6%も急増した。またティモンとウィメプは、それぞれ今年はじめと昨年末に新鮮食品流通に本格的に参入した。クーパンは昨年末、地域商圏割引カテゴリーをなくしソーシャルコマースから“イーコマース”へと完全な業種変更を宣言した。業態間の差が消えて、無限競争の様相は今後さらに深化する展望だ。

 業界では、市場が成熟期に入り込めば、現在のように大規模投資を受けたり取引額を通じて確保した流動性により赤字を埋める構造が維持し難くなるので、業者間の合従連衡が進むものと予想する。ある業者の関係者は「チキンゲームだとしても、現在成長率が30%に肉迫する市場はここしかないので、当分は投資競争が続くだろう」と見通した。

キム・ウンヒョン記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )
https://www.hani.co.kr/arti/economy/economy_general/782596.html 韓国語原文入力:2017-02-14 19:09
訳J.S(1760字)

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