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株式・不動産‘熱気’…資産‘貧益貧 富益富’

登録:2009-08-11 09:13

原文入力:2009-08-11午前06:48:32
7月まで住宅担保貸出 昨年増加額に肉迫
危機後 資産急反騰すれば両極化は更に深刻に

チェ・ウソン記者

解ける景気 拡大する資産格差①

2009年夏。大韓民国資産市場はすでに景気低迷の跡をきれいに消し去った姿だ。昨年秋から力なく逆さまに落ちた景気を支えるために市中に放出した莫大な資金は投資と雇用など実物部門をはずれ資産市場を熱くする‘実弾’としてそっくり戻ってきた。資産市場に立ち込めたバブルが消え地に落ちたわが国経済は設備投資が底を這い雇用市場には寒波が相変わらずなのに、不動産市場と株式市場の急上昇のおかげで景気回復の気勢を満喫している。

資産市場に流れ込む資金行列はたやすくは絶えない。10日韓国銀行が発表した‘7月金融市場動向’資料によれば、先月銀行圏の住宅担保貸出(モーゲージローン譲渡分含む)は計3兆7000億ウォンも増えた。これで今年に入り7ヶ月間に増えた住宅担保貸出は計22兆5000億ウォンとなり、すでに昨年1年間の増加分(24兆7000億ウォン)に肉迫した。特に今年の住宅担保貸出増加速度は住居価格が暴騰した2006年よりさらに急だ。韓銀金融市場局関係者は「今年1月から5月までは毎月平均3兆ウォンずつ、そして6月と7月には各々4兆ウォンを超えて住宅担保貸出が増えたが、これは2006年当時にもなかったきわめて異例的な現象」として「こういう傾向が続けば今年末までに2006年の年間増加額(29兆8000億ウォン)を越える可能性が非常に高い」と話した。

市中資金が実物部門に流れ込まず高収益投資先を探して歩き回る短期浮動化現象もより一層鮮明になっている。韓銀は去る6月の狭義通貨(M1)残額(平残基準)が362兆1113億ウォンで、昨年同月に比べ18.5%増えたと発表した。2002年8月(20.3%)以後、最も高い増加率で今年1月(8.3%)に比べ増加速度が倍を越えた。狭義通貨とは現金通貨に要求払預金と随時入出式貯蓄性預金を加えた短期性資金をいう。

専門家たちは最近の資産市場熱気は景気回復に対する‘錯視’を抱かせるだけでなく、何よりわが国経済の両極化を深化させると憂慮する。経済危機後の資産市場急反騰は上・下位階層間に‘資産格差’の谷を埋めることができない水準まで深く掘る。日ごとに騰貴する資産市場の熱気の後方で、まさに‘持てる者’と‘持たざる者’の運命を分ける境界線が鮮明に引かれているのだ。

ユ・ギョンウォン保険研究院金融制度室長は「資産格差が広がればまた資産から得ることができる所得格差までが一層広がるので、出発線上の過度な不平等を産みだす条件と見られる」として「今回の危機をたどりながら資産両極化が私たちの社会に治癒し難い構造的現象になる可能性が高く、意識的に積極的な対策準備に出るべきだ」と強調した。 チェ・ウソン記者morgen@hani.co.kr

原文: https://www.hani.co.kr/arti/economy/economy_general/370583.html 訳J.S