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“上海車に拙速売却 誤り 繰り返してはならない”

登録:2009-08-07 09:16
https://www.hani.co.kr/arti/economy/car/369975.html

原文入力:2009-08-07午前08:19:19
産業的要素より金銭的要素集中が禍を招いた
中長期経営責任を負うべき新大株主探してこそ

イ・ヒョンソプ記者

拙速処理・売却避けるには

双龍自動車事態がここまで至った発端は、大株主の中国,上海自動車が今年1月に発表した撤収方針だ。主人が会社経営を放棄すると宣言したのだ。構造調整方案に対する労使間の劇的妥協で双龍車はひとまず回復の踏み台を蘇らせたが、中長期的には経営の責任を負うべき新しい大株主を探さなければならない。ただし専門家たちはこれまで双龍車が被った正しくない買収合併(M&A)の誤りを繰り返してはいけないと口をそろえる。

1954年に設立された‘ハドンファン自動車製作所’に根を置く双龍車は現存する国内最長寿完成車業者だ。だが1980年代末から経営権が何度も変わり、会社も大きい屈曲を経た。1988年双龍グループに引き受けられた後、1998年大宇グループへ渡り再び2年ぶりにワークアウト(企業改善作業)適用を受け債権団に、2004年には上海自動車にと会社の主人が連続して変わった。特に2004年以後、度重なった投資不振とオイル価格・税制など周辺環境の悪化は双龍車を苦境に立たせた。

専門家たちは上海自動車に売却する際のあせりが問題点だったと指摘する。当時売却を憂慮し技術流出など予想される問題点を提起したキム・ギチャン自動車学会会長(カトリック大教授)は「売却をする時は急いですることも、体力を作ってすることもできるが、政府がとてもあせった」として「特に未来の青写真は全くなく産業的要素より金銭的要素に重点を置いた」と指摘した。

政府関係者は「民間銀行の債権団決定に政府が関与する余地がなかった」とする。だが当時政府は‘外資誘致’を金科玉条のように考えたし、銀行らは政府の‘意中’に神経を尖らせるほかはなかった時期であった。結局、朝興銀行など債権団は上海車の引受代金5900億ウォンの内、4200億ウォンを貸しながらも49.82%の持分を渡した。キム・ギチャン教授は「生産性を高め内実を固めるべき時期に、債権団は債権回収にだけこだわった」として「ワークアウトで税金の免除を受け利益を出した双龍車自らも労使が‘内部の陥穽’に陥り自分たちの利益を分けることにだけ気を遣った」と批判した。

さらに大きな問題は売却以後であった。引き受け当時に上海車は完全な雇用継承と2008年までに10億ドル以上の投資,2007年までに33万台生産体制構築などを約束したが何一つ守らなかった。上海車の引き受け以後、双龍車は2005年に非正規職を大挙採用し2006年に希望退職形式で構造調整を試み554人を会社から追い出した。非正規職も以後1000人近く減らしてしまった。

その上、上海車が初期に結んだ特別約定も効果がなくなった。産業銀行が2006年に2700億ウォンを支援し上海車が貸出金を返した後、特約を解約してしまったためだ。大宇自動車出身のキム・テホ社会デザイン研究所所長は「完成車企業等は1~2年に一回ずつ新車を出さねばならないが、2005年以後双龍車は不足した研究開発費用で新車がなかった」と指摘する。2005年に出てきたカイロン,アクティオンもすでに売却以前に開発着手した車種だった。キム・ピルス大林大教授は「双龍車労組の占拠篭城背景には上海車の約束不履行,政府の無責任さなど複合的な問題に対する勤労者らの怒りが絡まっている」と話す。したがって双龍車を早期に正常化させ、新しい主人を探す際にも時間に追われて誰に渡しても良いわけではないというのが専門家たちの一致した見解だ。

イ・ヒョンソプ記者sublee@hani.co.kr

原文: 訳J.S