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“文人スパイ集団事件, 朴正熙政権・保安司操作”

登録:2009-07-29 15:30

原文入力:2009-07-28午後08:12:11
真実和解委 真相究明“維新反対 局面転換 狙う”
被害者“再審申請する”

キム・ミンギョン記者

←1974年‘文人スパイ集団事件’の主人公たち。左端に小説家イ・ホチョル氏,その横にイム・ホニョン氏が見える。当時、国軍保安司令部(保安司・現 国軍機務司令部)は、これらが北韓と内通したとして‘スパイ’というレッテルを貼った。 ハンギョレ資料写真

真実・和解のための過去史整理委員会(真実和解委)は1974年維新憲法に反対する文人たちをスパイに仕立てあげ処罰しようとしたという疑惑が事実であったと28日明らかにした。

国軍保安司令部(保安司)は1974年1月、維新憲法に反対し文人61人が出した改憲支持声明に参加したイム・ホニョン,イ・ホチョル,キム・ウジョン,チャン・ビョンヒ,チョン・ウルビョンなど文人5人をスパイ罪などを適用し拘束した。

これらは当時、日本民団系在日同胞が発行する<漢陽>誌に文を寄稿するなど、関係を結んでいた40代の若い文人たちで、保安司は<漢陽>誌を‘発行人・編集者が北韓工作員の朝総連系の偽装雑誌’と規定した。

真実和解委は調査の結果<漢陽>誌が偽装雑誌で発行人・編集者が北韓工作員ということには何の根拠もない保安司の一方的な主張であったことが明らかになったとした。民間人に対する捜査権のない保安司が不法捜査を隠すために中央情報部が捜査したかのように書類を偽造したという点等も新たに明らかになった。

真実和解委は「当時、局面転換を試みた朴正熙政権がこの事件を政治的に利用するために、操作された捜査結果を‘文人・知識人スパイ集団事件’として言論に広く知らしめ、文人たちに‘スパイ’の烙印を捺した」として「だが実際のスパイ疑惑は検察起訴段階ですら除外されていた」と明らかにした。

これらは調査過程で苛酷行為に遇い虚偽の自白をし、1人を除いては全員執行猶予処分を受けたと真実和解委は説明した。真実和解委はこれらに対する謝罪と名誉回復のための再審措置などを国家に勧告した。

当時、文学評論家として活動し拘束されたイム・ホニョン民族問題研究所所長は「35年ぶりに真実和解委が正しい決定を下してくれ‘誤った歴史は結局正しく捉えられる’という教訓を確認した」として「近い将来、他の当事者と協議して再審を申請する」と話した。

キム・ミンギョン記者salmat@hani.co.kr

原文: https://www.hani.co.kr/arti/society/society_general/368306.html 訳J.S