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‘フォーククレーン’景気浮揚 検証なき速度戦

登録:2009-06-22 09:08

原文入力:2009-06-22午前01:44:59
運河・道路・鉄道 次から次へ着工…全国が工事現場化

ホ・ジョンシク記者,ファン・チュンファ記者

←仁川,西区,始川洞付近の京仁運河(公式名称:アラベッキル)工事現場. 2兆ウォンを上回る事業費が投入される大規模土木工事だが着工式も行わない状態で今年3月に奇襲的に始まった。 仁川/大統領府カメラマン団

‘低炭素,緑色成長 アラベッキル’
仁川地下鉄1号線橘峴駅(仁川,桂陽区,橘峴洞)を過ぎて場基交差点に達するやあちこちに京仁運河広報文句が眼につく。土煙を巻き起こして走る24トン ダンプトラックについて行くと、深く掘られた水路が見えてきた。漢江と西海を連結するために土地を掘って作った‘放水路’工事現場だ。幅80メートル,深さ6~10メートルの切り立った放水路は14kmほど続き西海まで結ぶ。周辺には放水路から汲み出した土や石が数メートルの高さで積まれていた。

2兆2500億ウォンがかかるというのに着工式もなしで去る3月奇襲的に工事を始めた京仁運河事業は今月末には6ヶ工区の全てで工事が始まる。近隣に住む地域住民のソン・某(50)氏は「我が国は三面が海で道路もよく通っているのに、なぜ運河(事業)をしなければならないのかとうてい理解することはできない」として「巨大な土木工事が悪い結果になるようで心配」と話した。

京仁運河は始まったばかりだ。川と海,山と野原が今年下半期から際限なく掘り返される。韓半島大運河の1段階事業と疑われている4大河川再生事業は今月末、洛東江一部区間の工事発注を始める。10月には漢江,錦江,栄山江でも工事が始まる。2012年まで続く4大河川再生事業には洛東江地域に9兆8000億ウォンをはじめとして、計16兆9000億ウォンがかかる。これは本事業費のみで、直接連係事業に5兆3000億ウォン,川と連係した歴史・文化事業など間接連係事業まで含めれば30兆ウォンを上回るお金が投入される展望だ。

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道路・港湾・鉄道の拡充事業も増えている。白頭大幹(山脈)を貫通する東洪川~襄陽高速道路は去る4日に着工した。国土海洋部は今年、道路事業だけで昨年より1兆3477億ウォン多い9兆2736億ウォンを投じる。また京釜・湖南高速鉄道建設など鉄道拡充に昨年より1兆ウォン増えた5兆1838億ウォンを投じ、釜山新港など港湾拡充に2兆263億ウォン,ソウル・釜山・大邱・仁川等の都市鉄道建設などにも1兆6143億ウォンを使う。

地方でも大規模土木事業が相次いで始まる。工事費2兆1649億ウォンの仁川都市鉄道2号線が26日に着工される。西区,梧柳洞~南洞区雲宴洞をつなぐ27kmの仁川都市鉄道2号線は16ヶ工区に分けて工事に入る。大邱,北区,東湖洞~寿城区,凡勿洞(23.7km)の都市鉄道3号線も工事費1兆4282億ウォンをかけて今月末に着工する。まさに‘全国土の工事現場化’が本格化している。

土木工事で景気浮揚の燃料を注ぎ火をつけるという政府の意志はますます明確になっている。だが事業の経済的妥当性はまともに検証されなかったうえに、環境き損を心配する声も絶えない。ひたすら速度戦だけが繰り広げられている。イ・ハンク議員(ハンナラ党)は「政府が経済危機解決法をきちんと考えずに金融を緩めれば経済が回復するという単純思考をしている」と指摘した。

ホ・ジョンシク,ファン・チュンファ記者jongs@hani.co.kr

原文: https://www.hani.co.kr/arti/politics/administration/361643.html 訳:J.S