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事実上消えた東海スケトウダラ生き返るか

登録:2015-05-12 07:54 修正:2016-10-12 07:50
事実上痕跡をなくした東海スケトウダラ。写真は母スケトウダラ=海洋水産部提供//ハンギョレ新聞社

 海洋水産部が東海スケトウダラの産卵と受精、孵化に成功し、現在7万4千匹のスケトウダラの子を育てている。2000年代以降、事実上痕跡をなくした東海スケトウダラを生き返らせるか注目される。

 11日、海洋水産部によれば、東海水産研究所(水産研)と江原道海洋深層水水産資源センター(深層水センター)は、合計7万4千匹のスケトウダラの子を育てている。今年2月に70万5千個の受精卵を作り、このうち43万3千匹のスケトウダラの子を孵化させ、現在7万4千匹が生きている。スケトウダラの子はこの日まで88日間生存し、2.0~2.5センチまで育った。また、最近追加で15万個の受精卵を作られ10万匹以上のスケトウダラの子が孵化すると予想される。

 これは昨年の成果を軽く超えた数値だ。昨年は12万個の受精卵で9万4千匹のスケトウダラの子が産まれたが、75日後にすべて死んでしまったためだ。スケトウダラの子が未成魚段階である4センチ以上、または安定化段階と推定される10センチ以上に育てば、東海スケトウダラ再生事業は放流や養殖など新たな段階に発展することができる。

事実上痕跡をなくした東海スケトウダラ。写真は母スケトウダラ=海洋水産部提供//ハンギョレ新聞社

 昨年11月、政府は2015年に100万匹以上のスケトウダラの子を孵化させるという目標を発表したが、実現の可能性はそれほど高くなかった。深層水センターが当時保有できた3匹の生きたスケトウダラのうち雌が一匹もなかったためだ。

 しかし幸運にも昨年末と今年追加で捕まえた5匹の生きたスケトウダラのうち、今年1月に江原道・高城(コソン)で捕まえた1匹が卵をたくさんもつ雌だった。この雌スケトウダラ一匹が何と12回にかけ70万5千個の卵を産み、43万3千匹が卵から目覚めた。スケトウダラの子は7日までに7万4千匹が残ったが、この数字が維持さえできればかなりの成果になる。2014年2月から今年4月末まで東海で捕えられたスケトウダラは、生きたスケトウダラ98匹、死んだスケトウダラ532匹の合計630匹に過ぎなかった。

 当初43万3千匹あったスケトウダラの子は、この日まで深層水センターに5万匹、水産研に2万4千匹など7万4千匹が生きている。だが、政府と研究者はまだ子の生存を確信できずにいる。韓国人が最も多く食べる国を代表する魚だが、スケトウダラの生態についての研究がほとんどされていないためだ。世界で唯一日本がスケトウダラの養殖に成功したが、日本政府は韓国に養殖技術はもちろんで生きたスケトウダラも供給できない立場にある。

事実上痕跡をなくした東海スケトウダラ。写真は母スケトウダラ=海洋水産部提供//ハンギョレ新聞社

 したがって深層水センターと水産研の研究者は、餌や病気、水温、飼育水槽の衛生、水質などを成長段階に合わせるため細心の注意を傾けている。特に昨年孵化させた9万4千匹がすべて死んだ理由として推定される餌の問題に関心を集中させている。

 パク・ファンジュン水産資源政策課長は「このスケトウダラの子がうまく育ってくれば、痕跡をなくした東海スケトウダラを生き返らせる画期的な契機になるだろう。しかし、まだ子がとても小さく、すべてが不確かで用心深く見守っている」と話した。

世宗/キム・キュウォン記者(お問い合わせ japan@hani.co.kr )

韓国語原文入力:2015-05-11 21:32

https://www.hani.co.kr/arti/society/environment/690636.html 訳Y.B

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