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1人2回線の「ギャラクシーギアS」でスマートウォッチ大衆化なるか

登録:2014-11-18 00:13 修正:2014-11-18 06:36
サムスン電子の4番目のスマートウォッチ「ギャラクシーギアS」を使っている様子。 写真 サムスン電子提供//ハンギョレ新聞社

SKT専用料金制 10日で1万人突破
「商品が入荷するやいなやすぐ売れる」
以前のスマートウォッチとはまったく別の様相

 今月初めに発売されたサムスン電子の4番目のスマートウォッチ「ギャラクシーギアS」に対する消費者の反応が尋常でない。 不振を免れなかった前作とは打って変わってスマートウォッチ大衆化の信号弾になるのではという期待が出ている。 ギアSの発売に合わせて専用料金制を作ったSKT(SKテレコム)など移動通信企業も“1人2回線時代”が始まる可能性に注目している。

 SKTは今月5日に初めて売り出したウェアラブル専用料金制「Tアウトドア」が発売10日で加入者1万人を突破したと17日明らかにした。 TアウトドアはギャラクシーギアSだけに適用されるので、この料金制の加入者数がすなわちギャラクシーギアSの販売台数となる。

 このような販売量はスマートウォッチとしては記録的だ。業界関係者は「サムスンの最初のスマートウォッチであるギャラクシーギア1の場合、国内販売量は数百台水準に留まったと理解している。 後続作も利益を得るところまで行かなかった。 だが、ギアSは売場に商品が入るやいなやすぐに売れている」と伝えた。

 昨秋ドイツのベルリン国際家電博覧会(IFA)でギャラクシーギア1が初めてデビューして以来、すべてのスマートウォッチはブルートゥース(近距離無線技術)を利用してスマートフォンと連動して機能を発揮できた。スマートフォンから約10メートル離れれば、ただの一般電子時計に過ぎなくなった。 主にスポーツ活動がスマートウォッチのマーケティング ポイントだったが、手首にスマートウォッチをはめても、財布とかリュックサックとか、どこかにスマートフォンを携帯しなければならないというのが弱点だった。

 だが、ギアSは通信モジュールが搭載されているため、独自に3G通信できるようになった。 一般的なスマートフォンに使われるものより一層小さいナノUSIMチップを挿し、スマートフォンがなくても独自に通話、携帯メール、データ使用が全て可能だ。SKT関係者は「必ずしもスポーツ活動ばかりでなく、買物をしたり昼食のために外出したり、軽い散歩をする時などスマートフォンを置いて行けるという点に多くの顧客が惹かれているようだ」として「これまで、消費者がスマートウォッチに対して不満に感じていた点をギアSが正確に対応したと見られる」と話した。

ギア単独で3G通信が可能
移動通信企業も販売に積極的
「1人2回線時代」が始まるか 期待感

 ギアSは移動通信企業も積極的に販売しなければならない理由が生じた最初のスマートフォンでもある。 既存のスマートウォッチはブルートゥースを通じて自分のスマートフォンとのみ通信するので、販売以後には移動通信企業に入ってくる収入が全くない。 だが、独自に通信モジュールを備えたギアSユーザーは、移動通信会社に毎月きちんと通信費を払ってくれることになる。 この頃テレビで見かけるギアSの広告をサムスン電子ではなくSKTが作った理由もここにある。

 移動通信会社は専用料金制と専用アプリケーションでギアSの販売を後押ししている。SKTのTアウトドア料金制は月額1万ウォン(1ウォンは約0.1円)で、音声通話50分と携帯メール・データを無制限に提供する。 音声通話の場合、基本提供量を使い切ればスマートフォン回線の基本提供量を併せて使え、スマートフォンにかかってきた電話をギアSに自動転送する着信転換サービスも無料で提供する。 またウェアラブル用通話設定アプリケーションである「Tシェア」を利用して、使用者がスマートフォンとギアS着信転換などを容易にできるようにした。 長時間運動をして音楽を聴いたりフィットネス アプリを使っても、データ料金を心配しなくても良いよう料金制を設計したとSKTは説明している。

 SKT関係者は「今後出てくるウェアラブル端末も、別途に独自の通信モジュールを搭載することになる可能性が高く見える。 そうなれば1人2回線時代が始まることになる。 通信企業としては期待せざるをえない」と話した。

ユ・シンジェ記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )
https://www.hani.co.kr/arti/economy/it/664886.html 韓国語原文入力:2014/11/17 20:17
訳J.S(1936字)

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