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あふれる北韓情報…誰が ‘軍事衝突’ そそのかしているのか

登録:2009-06-04 09:57
https://www.hani.co.kr/arti/politics/defense/358589.html

原文入力:2009-06-04午前08:57:55
政府, 北に対抗して武力示威 ‘衝突危機’ かえって拡大
言論, 政府情報に推測付け加え ‘諜報’ を現実に
米・日 “ICBM発射不確実” 慎重な対応 ‘対照’

カン・テホ記者

北韓の核実験に対応した南側の大量破壊武器拡散防止構想(PSI)参加宣言に対抗し、北韓が ‘実際的行動措置’ を予告し先月末、北側の長距離ミサイル発射の動きが公開されるや南北共に軍事的衝突不可避論に駆け上がっている。匿名を要求したある専門家は3日「今の状況では軍事衝突の雰囲気を煽っているのは南も北も同様だ」と指摘した。

南側の一部では北韓の核実験,ミサイル発射などの武力示威がキム・ジョンウン3代目後継世襲体制確立のための内部結束用だから交渉の余地がないという話が出ている。だが、この専門家は反問した。そのような論理ならば、西海最前線に最先端機能の誘導弾高速艦を配置し言論を呼び入れ大邱基地11戦闘飛行団でF-15Kの戦闘態勢訓練現場を公開するなど、もう人つの ‘武力示威’ を行うイ・ミョンバク政府の対応は、盧武鉉前大統領逝去以後の国内政治と関係がないといえるだろうかということだ。

ムン・ジョンイン延世大教授(政治外交学)は「軍事衝突を仮定して行動すること自体が衝突の可能性をさらに大きくすること」と批判した。イ・ミョンバク政府が衝突危機を反転させようとする努力をせずに ‘力の論理' だけを前面に出しているということだ。

実際に最近ミサイル発射など北韓の軍事的威嚇に対する政府の対応は米国・日本などの物静かで用心深い接近と大きく対比される。河村建夫日本官房長官は1日「追加的に発射実験をする可能性を否定することはできない」と話した。ロバート・ゲイツ米国防長官も1日フィリピンで北韓がミサイルを準備しているという信号が捉えられたが「これが何をしようとしているのかは明らかでない」と話した。北韓の動きを大陸間弾道ミサイル(ICBM)発射と断定せずに曖昧性を維持することにより退路を開いておこうとする慎重な接近だ。米国防総省の官吏たちも北韓の軍事的威嚇に対して、駐韓米軍など韓半島の軍事力増強を考慮しないと線を引いた。

←‘平和と統一を開く人々‘ の会員たちが3日昼、訪韓したジェームズ・スタインバーグ米国務部副長官がユ・ミョンファン外交通商部長官に面会するソウル,漢南洞の外交部長官公館入口で「対北韓制裁と圧迫を中断し韓半島の平和と非核化実現のための北-米対話に出ろ」と促している。キム・ジョンス記者jongsoo@hani.co.kr

反面、韓国政府は情報当局者または核心関係者などの名前で言論に具体的な情報事項まで続々と明らかにし、大陸間弾道ミサイル発射準備として既定事実化している。その上、国内言論は政府が ‘サービス’ する情報に漠然とした推測を付け加え発射が差し迫っていることのように緊迫した状況を作るのに加担してきた。国内の一部言論は北韓のミサイル発射時点を韓-米首脳会談(16日)直前であると予測したが、‘グローバル セキュリティ’のチャールズ ビッグ博士など米国側専門家たちは来月中旬頃になれば発射が可能だと見通した。韓国政府と一部言論のこういう動きは過去に日本の報道機関と日本政府が見せた姿と大きく異ならないばかりでなく、別の見方をすれば盧武鉉前大統領の ‘パク・ヨンチャ会長わいろ授受事件' に対する最高検察庁中央捜査部と言論の報道スタイルがそのまま再現されていると言える。

北韓が海岸砲隊と警備艇の実弾・砲弾を平時より2倍以上備蓄したという軍関係者の発言を引用したマスコミの報道は ‘諜報' を現実に変身させた。ウォン・テジェ国防部スポークスマンは2日こういう一連の報道に対して「不正確な報道とすればきつい言い方になるが、確認されていない諜報水準と見る」と話した。一方では確認されていない北韓の軍事諜報を言論に流しながらも、実際に報道されれば公式的には否認する異常な姿だ。

チョン・セヒョン前統一部長官は「‘敢えて願わない願望’という話のように、イ政府と一部言論の態度は北韓が強硬姿勢に立つことを願っているような印象を与えている」として、南北共に冷戦時代の敵対的相互依存関係に逆行していると批判した。

カン・テホ南北関係専門記者kankan1@hani.co.kr

原文: 訳J.S