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‘追慕鎮圧’…怒り掻き立てる政府

登録:2009-06-01 09:33

原文入力:2009-05-31午後08:52:34
週末明け方 警棒持った警察
焼香所 打ち壊す 市民72人大量連行

キル・ユンヒョン記者,パク・スジン記者,チョン・ユギョン記者

←盧武鉉前大統領の国民葬に参加した50万の人波が胸に抱いた悲しみを下ろす間もない5月30日未明、ソウル市庁前ソウル広場と大漢門前などでは鬱憤に充ちた声が響きわたった。大漢門前では警察による市民焼香所撤去過程で捨てられた盧前大統領の遺影をある市民が拾い上げて涙を流している

満一日が過ぎたがキム・某(52)氏は31日相変らず涙声で語った。
5月30日午前5時30分、突然の ‘奇襲’ だった。7日間にわたり盧武鉉前大統領国民葬ボランティアを終えた市民7人は ‘市民焼香所’ が用意されたソウル徳寿宮大漢門前テントで雑魚寝をしようとしていた。キム氏は「突然の叫び声に驚いて起きてみると警棒を持った警察官300人余りが焼香所周辺を囲んでいた」と話した。‘テントを撤去しなさい’ という案内放送も ‘指示を履行しなければ連行する’ という警告放送もなかったと言った。彼は「ボランティアメンバーたちが涙声で話すことにも構わずに警察が焼香所テント柱を激しく振って倒し、祭壇をひっくり返した」と話した。警察の警棒に叩かれ祭壇上に置かれたスイカ・梨などが割れ遺影を祀っていた燭台と花輪などが乱雑に転がった。

盧前大統領の遺影さえ修羅場となった焼香所の床に転がった。キム氏は「影像が踏みにじられるのを見ていられずしっかり抱いて守った」として「人がいくら嫌いだとしてもこんなことをしては許されない」と嗚咽した。

←ソウル広場を守っていた人々が強制的に連行されている

31日午後、キム氏は撤去された焼香所のそばに緊急復旧した ‘臨時焼香所’ を止まっている。キム氏とともに現場を守ったキム・チャンゴン(43)氏も「焼香所をなくせば追慕熱気を静めることができると判断しているようだ」と話した。

同じ時刻、道の向かい側のソウル広場では ‘遮断作戦’ が進行された。警察は夜通し広場を守った市民たちを追い出し警察バスで ‘車壁’ を築いた。市民3人が激しく抗議し強制連行された。

盧前大統領の国民葬が終わるやいなや、追慕熱気を静めようとする政府の無理手が続いている。国民葬一日後にソウル広場は再び閉ざされ焼香所は撤去された。

去る30日午後、ソウル広場で開く予定だった ‘5・30汎国民大会’ に参加しようとしていた市民3千人余りは、警察の封鎖にさえぎられ大漢門前で大会を開催した。一部市民たちは太平路・小公路・武橋路などからソウル広場へ向かおうとしたが警察と衝突し、この過程でペットボトルを投げ角材などで警察バスをたたいた。警察は強硬鎮圧で対抗し30日一日だけで72人を大量連行した。

←31日午後、車壁に再び塞がれたソウル広場は無人の ‘閉ざされた’広場になってしまった。

31日臨時焼香所に出てきた会社員キム・ジョンスン(39)氏は「‘ノ・ムヒョンを愛する人々の集い’ 会員でもなく、盧武鉉前大統領支持者でもないが政府が国民の心情を十分に理解しなければなければならないと考える」として「このように塞ぎ壊すばかりでどうなると言うのか」と問い直した。

イ・ミギョン事務総長など民主党議員3人はこの日ソウル警察庁を訪問し、焼香所撤去などに抗議した。チュ・サンヨン ソウル警察庁長官は「ソウル広場閉鎖作業中に失敗があった」として「焼香所を貞洞ロータリー側に移せば追慕を保障する」と話した。

キム・ホギ延世大教授(社会学)は「盧大統領の逝去が持つメッセージは和解と統合であって、市民たちが願うものは自由な疎通」として「故人の遺志と市民の要求を踏みにじる権威主義的統治は長期的には政権の正当性を傷つける」と明らかにした。

キル・ユンヒョン,パク・スジン,チョン・ユギョン記者jin21@hani.co.kr

原文: https://www.hani.co.kr/arti/society/society_general/357881.html 訳J.S