全国金属労組キリュン電子分会のキム・ソヨン前分会長と連帯活動家など20人余りが31日午前8時、ソウル新林洞(シルリムドン)Sビルディング地下1階のナイトクラブに行った。 未だにきちんと復職もできていない彼等が朝からナイトクラブを訪ねた理由は、ここの小さな部屋で‘レックスエルエンジ(REX-L ENG 旧キリュン電子)’の株主総会が開かれるという消息を聞いたためだ。 だが、会社関係者は全く姿を見せず、あきれた株主総会は開かれなかった。
キリュン電子分会側が初めて‘ナイトクラブ株主総会’の消息を聞いたのは去る28日だった。 その日すぐに冠岳(クァナク)警察署情報課を訪ねて行き、31日にSビルディング前で集会を行うと申告した。 翌日、建物の管理事務所側から連絡がきた。 ナイトクラブの社長を通じてレックスエルエンジ側に株主総会をできないように措置したので集会を開かないで欲しいという要請だった。
31日に労組員たちが訪ねた建物には "レックスエルエンジは何の関連もない場所であるSタワー地下1階を株主総会開催予定地に一方的に決めたが、Sタワー管理事務所は3月28日に株主総会を開催すれば入居者の名誉と営業上の深刻な被害が予想されるため、株主総会の場所使用を許可しないという事実を明確にレックスエルエンジに通知した" という内容の‘警告文’が貼られていた。
キム前分会長は「10人余りが入れる大きさのナイトクラブのルームで株主総会を開くという消息を聞いて、当初はまさかと思ったが、今朝行ってみて‘キリュンが行くところまで行ったんだな’という気がした」と話した。
キリュン電子の労働者たちは、会社側の一方的な解雇に対抗して1895日にわたる長期闘争の末に2010年11月1日、分会員10人の復職に合意した。 当時チェ・ドンニョル キリュン電子会長とパク・ユギ金属労組委員長らが "あまりに遠い道を辿ってきた" という痛恨の所感を残して1年6ヶ月後から復職することにしたが、3年5ヶ月が経過した現在までに復職した人は誰もいない。 会社側は経営事情が厳しいとし、復職を一貫して先送りしており、これ以上は待ちきれないとする組合員たちは昨年5月から出勤闘争に出た。 すると会社側は、昨年末に労組員に隠れてこっそりと事務室を他所に移した。
労組員はその後、移転前の事務室で座り込みをしながら‘遠い道’を再び歩いている。
チョン・チョンフィ記者 symbio@hani.co.kr