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[単独] 検察 「誰かが区庁を訪れ‘チェ・ドンウク情報’ファックス送ってほしいと要請」

登録:2013-12-18 08:56 修正:2014-09-05 19:28
チェ・ドンウク前検察総長の婚外子と疑われている息子の個人情報流出事件と関連して、チョ・オヨン前大統領府行政官(写真左)とチョ・イジェ ソウル瑞草(ソチョ)区庁行政支援局長(写真右)が17日午前、拘束前被疑者尋問(令状実質審査)を受けるためソウル瑞草洞(ソチョドン)のソウル中央地裁にそれぞれ入っている。 キム・テヒョン記者 xogud555@hani.co.kr

 チェ・ドンウク(54)前検察総長の婚外子と疑われる息子の個人情報不法流出事件を捜査中の検察は、チョ・オヨン(54)大統領府行政官がチョ・イジェ(53)瑞草区庁行政支援局長に直接人を送って、チェ・某君の身上情報を伝達したと見て、その人物の身元を調査中であることが確認された。 検察はまた、チョ行政官から「チョ局長に‘家族関係登録簿をファックスで送ってほしい’と要請した」という陳述も確保した。 このような事実はチョ行政官とチョ局長が携帯メールでチェ君関連情報をやりとりしたという大統領府の自主調査結果と大きく交錯したものであり、この事件を巡る疑惑がより一層深まっている。

 しかし17日、裁判所は検察がチョ行政官とチョ局長に対して請求した拘束令状(個人情報保護法および家族関係登録法違反の疑い)を棄却した。 二人の被疑者の陳述に依存してきた検察捜査が、ファックス記録等を通じた証拠物確保にさらに重点を置かざるを得なくなった。

■瑞草区庁を訪問した第三者は誰?

 この日、検察関係者などの話を総合すれば、チョ行政官は 「チョ局長にファックス番号を教え、家族関係登録簿を送ってほしいといった」と検察で述べた。 チェ君の家族を確認できる家族関係登録簿そのものを入手しようとしたということだ。

 検察はチョ行政官がチョ局長に家族関係登録簿ではなく単純に個人情報の確認を要請した可能性は少ないと見ている。 チョ行政官が大統領府訪問申請用の本人認証システムを利用すれば、特定人の名前と住民登録番号の一致有無を簡単に確認できるということを知っていると検察で述べたためだ。

 検察はチョ行政官の指示を受けた第三者が、瑞草区庁を直接訪問してチョ局長にチェ君の個人情報を伝達し、受信用ファックス番号を知らせた後にチェ君の家族関係登録簿をファックスで受け取ったと見て捜査を進行中だ。

 しかしチョ局長は検察調査で「チェ君の情報が正確かを確認してほしいという要請を携帯メールで受け取った。 事前にチェ君の個人情報を受け取ったり、家族関係登録簿をファックスで送ったことはない」として、チョ行政官の主張を否認している。 大統領府も自主調査の結果、チョ行政官がチョ局長に携帯メールでチェ君の個人情報確認を要請したと発表した経緯がある。

■情報を間違って入力、8秒後に再び照会

 チョ局長の陳述どおりならば、事件の背後人物があらかじめチェ君の家族関係登録簿を入手してもチョ行政官とチョ局長を‘尻尾’に仕立て上げ、後に切り捨てるためにこのような状況を整えた可能性もなくはない。

 6月11日チェ君の家族関係登録簿閲覧は、キム・某(57)瑞草区庁OK民願センターチーム長が2回試みた。 最初の閲覧試図は午後2時47分22秒になされた。 最初の閲覧試図は住民登録番号の誤入力で照会に失敗したが、8秒後にやり直しがなされてチェ君の家族関係登録簿閲覧に成功した。 チョ局長がチョ行政官と携帯メールをやりとりした午後4時51分~5時47分より2~3時間前に閲覧がなされたわけだ。 特に8秒間隔で照会がなされたことから見て、当初正確なチェ君の住民登録番号がキム チーム長に伝えられたが、単純誤打によって最初の閲覧が失敗したものと検察は見ている。

 これは 「チョ行政官が携帯メールで送ったチェ君の住民登録番号が間違っていて、再び携帯メールを送って正確な住民登録番号を受け取った」というチョ局長の陳述と食い違う。

■ 進展ない‘上層部ライン捜査’

 最も大きな問題は、チョ行政官の陳述が変わり続け、関係者たちの陳述と相反する証拠が明らかになる中で、検察の捜査が‘上層部ライン’に向かえずにいるという点だ。 大統領府の調査過程でチョ行政官が‘上層部ライン’と名指しした安全行政府キム・某(49)局長は、すでに疑惑から抜け出た。 チョ行政官は検察の調査で‘上層部ライン’としてキム氏ではない第三者を名指ししたと言うが、チョ行政官の陳述はすでに信頼性を失った。

 検察は上層部ラインだけでなくチョ行政官の指示を受けてチェ君の個人情報とファックス番号をチョ局長に伝達した連絡責任者が誰なのかも明らかにしなければならない。 この連絡責任者が具体的にどんな指示を受けて二人の間を連結したのかを明らかにできなければ、捜査は上層部ラインに到達する前に迷宮に陥らざるを得ない。

 この事件を捜査中のソウル中央地検刑事3部(部長チャン・ヨンス)が、チョ行政官とチョ局長の拘束令状を請求したのはこのように陳述が互いに交錯し、主張の根拠も不充分なためだ。 だが、ソウル中央地裁オム・サンピル令状専門担当部長判事は2人に対する拘束前被疑者尋問(令状実質審査)後 「現在までの犯罪疑惑疎明程度などに照らしてみる時、現段階で拘束捜査の必要性と相当性を認め難い」として棄却した。 検察は第3の関連者を明らかにするための物証などを確保することに注力する方針だ。 検察は去る9日、瑞草区庁に提出させた‘6月1~15日訪問者記録’、‘6月11~15日ファックス送受信記録’等を検討している。

チョン・ファンボン、ソ・ヨンジ、イ・ジョンヨン記者 bonge@hani.co.kr

https://www.hani.co.kr/arti/society/society_general/615885.html 韓国語原文入力:2013/12/18 08:12
訳J.S(2529字)