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‘底打った’ 景気回復 期待…為替レート圧迫は ‘暗礁’

登録:2009-05-07 11:18

原文入力:2009-05-07午前08:57:42
KOSPI取引 一時 1400線…消費心理もびくり
“浮揚政策・為替レート効果によるわい曲” 楽観論 批判

アン・ソンヒ記者,ファン・サンチョル記者,イ・ジョンヨン記者

KOSPI指数が取引時間内に一時1400台を回復し、ウォン-ドル為替レートが1200ウォン台に軟着陸するなど、金融市場が ‘リーマン事態’ 以前の水準に回復してきている。アパートモデルハウスに数万人の人波が駆せ参じる風景も再現されている。三星電子など一部輸出大企業らが ‘びっくり実績’ を発表するなど、実物分野でも雪解けの兆しが見え、景気が底を打ったという楽観論に力付けられている。だが、一部ではこういう薫風が政府の金融緩和・高為替レートが輸出減少分を相殺したおかげであり長続きは難しいという警告も出ている。

■株価・為替レート リーマン事態以前に回復

6日、KOSPI指数は取引時間内に一時1408.57まで上がった。短期急騰にともなう負担感とプログラム売りのために前取引日より4.47下がった1393.45で締め切ったが、証券街では概して1400突破は難しくないという展望を出している。イ・ジェマン東洋総合金融証券研究員は「景気の底通過に対する信頼度が高まっていて、今までは流動性が場を率いたとすれば、これからはファンダメンタルが改善されている」として「今月中に1450台まで行くと見る」と話した。KOSPI指数は昨年リーマンブラザーズ破産直後に1400台を割りこんだ。

この日、ウォン-ドル為替レートは前取引日より4.5ウォン上がった1277.0ウォンで取り引きを終えたが、しばらく持続した1300ウォン台で下離れして1200ウォン台に軟着陸する姿を見せた。

不動産市場の雰囲気も熱くなっている。ハンファ建設・ロッテ建設など5ヶ建設業者が相次いで分譲に入った仁川経済自由区域,靑蘿地区では最近一週間に数万人の人波がモデルハウスに駆せ参じた。わずか数ヶ月前まで靑蘿地区は ‘未分譲事業地’ というレッテルが貼られていた。先月の全国平均住居価格は6ヶ月間の下落傾向を終え上昇傾向に持ち直した。

■企業実績・消費など実物も薫風

最近では株式・不動産市場など資産価格が揺れ動くのに止まらず、ぬくみが実物部門にまで広がる様子だ。

昨年下半期から停滞し始めた流通業社の売上は先月と今回の連休期間にかけて少しずつ改善されている。ロッテデパートの2008年9月売上は前年同期に比べて2%成長に止まったが、3~4月に入り8%台の売上伸び率を記録している。ロッテデパート関係者は「夏もの新商品衣類などの反応が良い方」としながら「衣類部門の売上が回復しているのを見れば、消費心理が少しずつ生き返っているようだ」と話した。

先月には一部企業が市場の予想値をはるかに上回るびっくり実績を発表した。赤字が予想された三星電子は1476億ウォンの黒字を記録し、LG電子,LGテレコム,SKエネルギー,現代モービスなど相当数の大企業が良好な実績を出した。

■財政・為替レート効果のおかげ…安心するのは早い

これに伴い ‘今や難しい時期は過ぎた’ という楽観論が大きくなっている。クォン・スンウ三星経済研究所マクロ経済室長は「各国政府が金融不良処理に対する青写真を提示し市場の不安感が減っている」として「金融市場安定が実物にも肯定的影響を及ぼしている」と話した。

だが景気回復動向が順調に続くと安心するのは難しいという指摘もある。ソン・テジョン ウリ金融持株会社首席研究委員は「現在、景気悪化速度が下がったのは政府と韓銀の流動性供給と財政支出、為替レート効果などが同時に作用したもの」として「だが、こういう効果がどの程度持続するかはまた別の問題」と話した。彼は「下半期に行くほどウォン-ドル為替レート下落圧力が大きくなり、企業実績が減るほかはない」と話した。

政府が1分期に財政を攻撃的に操上支出したので下半期に行くほど政策効果も減る可能性が高い。クォン室長は「金融不良自体が消えたわけではないという点に注意しなければならない」として「底を打っても回復傾向は強くないだろう」と話した。 アン・ソンヒ,ファン・サンチョル,イ・ジョンヨン記者shan@hani.co.kr

原文: https://www.hani.co.kr/arti/economy/economy_general/353644.html 訳J.S