未合意事案の発表は‘外交的欠礼’
"中国が事前了解したこと" 推定に
"朴大統領の焦燥感反映" 解釈も
共同宣言に含まれた中国側の立場を見れば
韓国に南北対話に積極的に取り組むことを要請
27日、韓-中首脳会談直後に開かれた記者会見で朴槿恵(パク・クネ)大統領が 「北韓の核保有は容認できないと両国首脳が認識を共にした」と発言した理由を巡って色々な解釈が出てきている。 この発言は両国間の合意事案を盛り込んだ‘共同声明’の脈絡と異なるためだ。 未合意事案を一方が合意したかのように話すのは‘外交的欠礼’になりうる。
朴大統領は首脳会談直後に開いた記者会見で「私たち両首脳はいかなる状況でも北韓の核保有は容認できないということで認識を共にした」と話した。 しかし、この日採択された‘韓-中未来ビジョン共同声明’を見れば 「韓国側はいかなる状況でも北韓の核保有を容認できないことを明確にした」と断固たる立場を明らかにした。 しかし中国は 「これと関連して両国は関連核兵器の開発が韓半島を含む東北アジアの平和と安定に対する深刻な威嚇になる」と明らかにしただけだった。 非核化の対象を‘北韓’ではなく‘関連’と表現して韓国と共に北韓を圧迫する姿を避けようとした中国の苦心が感じられる内容だ。
事実、今回の首脳会談の成否は中国が北韓の非核化にどれくらい明確な立場を明らかにし、韓国に力を与えるのかにかかっていた。 そのためソウル外交界では中国が非核化の対象を‘北韓’と明確に言及するか、あるいは‘韓半島(朝鮮半島)’という既存の言及に留まるかを巡って多様な予想が出ていた。 韓半島の非核化は北韓もすでに同意した経緯があり、2005年9・19共同宣言などに言及された内容なので、この程度の言及では中国の立場が進展したとは見ることができないためだ。
政府は朴大統領のこの日の発言に対して特別な言及をしなかった。 朴大統領に随行しているユン・ビョンセ外交長官らはこれに対する記者たちの質問に 「今回の声名は去る20年間のどの共同声明とも比較されえないほど、その形式と内容においてとても充実した声明」と主張した。 しかし関心が集中した‘北韓核関連発言’には言及を避けた。 そのため朴大統領の発言が中国を説得できない焦燥感が反映された発言という解釈から、中国が韓国の立場に同意しない代わりにこの程度の発言を了解したという推定まで、多様な意見が出回っている。
のみならず共同宣言を見れば、中国が韓国に南北対話にもう少し積極的に乗り出すことを要請するような一節がある。 両国が 「6者会談の枠組内で各種形態の2者および多者対話を強化」しようという部分だ。 北韓核問題で2者対話の主体となる国は南北韓と米国だけなので、中国が韓・米両国により積極的な対話を要請したと解釈することができる。 実際、唐家璇 前国務委員は南北間当局会談開催が首席代表の格を巡る問題で失敗に終わった直後、朴大統領を表敬訪問して「自信を持って韓半島信頼プロセスを推進しなさい」と助言した経緯がある。 当時、大統領府はこれを中国が韓半島信頼プロセスに対する支持を表現したものと解釈したが、発言が出てきた脈絡を見れば「自信を持って南北対話に乗り出せ」という話と見ることもできる。
キル・ユンヒョン、北京/ソク・ジンファン記者 charisma@hani.co.kr