政府が開城(ケソン)工業団地に対して事実上の閉鎖手続きを踏んでいる中で、仁川市(インチョンシ)は江華郡(カンファグン)喬洞(キョドン)島に第2の開城工業団地である平和産業団地の推進に乗り出した。
仁川市は2日 「討論会と委託研究を通じて平和産業団地の概括的な推進方向を定め、工業団地運営の細部的な推進実行計画を立てるために関連機関でTFチームを構成した」と明らかにした。 TFチームには仁川市をはじめ山林組合、海洋水産開発院、国際交流センター、仁川発展研究院、産業研究院などが参加した。
喬洞平和産業団地は韓国が資本と技術を、北韓は労働力を提供するという点で開城工業団地と同じだが、工業団地が韓国内にあるという点が違う。 これはソン・ヨンギル仁川市長の公約でもある。 市関係者は「開城工業団地は先端産業である戦略物資生産が難しく、北韓産製品として輸出しなければならなかったために規制が多く賃加工を中心に行なわれた。 だが、喬洞平和産業団地は韓国内に位置しているためこのような制約を受けず、韓国産と認定されるため自由貿易協定締結国に輸出できる」と話した。
市は工業団地造成に先立ち南北協力基金と仁川松島(ソンド)に入る緑色気候基金(GCF)等を活用し、松島事業として南北共同の農業、水産、山林事業などを推進する構想だ。 市は喬洞平和産業団地を20万~30万坪でスタートさせ100万坪に拡大する戦略だ。
一方、ソン・ヨンギル市長は最近の開城工業団地事態と関連して南北韓政府を批判した。 ソン市長は1日、市政日記で「互いに自尊心を前面に出し言い争い、統一の夢を育んできた工場団地が門を閉ざしてしまった。 夫婦げんかをして子供を捨てるみたいなもの」と指摘した。 彼は続けて「開城工業団地を閉ざしてしまう北韓当局の無謀な決定が残念だ。 開城工業団地の跡に再び北韓の重武装軍部隊が入ってくることになるならば、それもやはり情けないこと」と述べた。
キム・ヨンファン記者ywkim@hani.co.kr